おもい‐せ・く【思ひ塞く】
[動カ四]思いをせき止める。心を抑えつける。「—・く心のうちのしがらみも堪へずなりゆく涙川かな」〈千載・恋二〉
思(おも)わず知(し)らず
知らず知らず。無意識のうちに。副詞的に用いる。「—涙がこぼれる」
おろ‐おろ
[副](スル) 1 驚きや悲しみなどの衝撃でうろたえるさま。「父の死にただ—(と)するばかりだった」 2 声を震わせ、涙を流して泣くさま。「涙—と落しながら」〈露伴・艶魔伝〉 3 不十分なさま。...
おろおろ‐なみだ【おろおろ涙】
取り乱して分別もなく泣いて流す涙。「思案して見てくだされと小声ながらも—」〈一葉・別れ霜〉
女(おんな)の武器(ぶき)
男性を上手にコントロールするために用いる、女性の特性(色気やか弱さなど)を武器にたとえたもの。「涙は—だ」
かいしゅんするせいペテロ【悔悛する聖ペテロ】
《原題、(スペイン)Las lágrimas de san Pedro》エル=グレコの絵画。カンバスに油彩。縦125センチ、横108センチ。使徒ペテロがキリストの弟子であることを問われて3度否認...
かいしゅんするマグダラのマリア【悔悛するマグダラのマリア】
《原題、(スペイン)Magdalena penitente》エル=グレコの絵画。カンバスに油彩。縦108センチ、横101センチ。岩山の脇で悔悛の涙を流すマリア=マグダレナを描く。マサチューセッツ...
かい‐ろ【薤露】
《薤(にら)の葉の上に置く露は消えやすいところから》人の世のはかないことや、人の死を悲しむ涙をいう語。また、漢の田横の門人が師の死を悲しんだ歌の中にこの語があったことから、葬送のときにうたう挽歌...
かき‐くも・る【掻き曇る】
[動ラ五(四)] 1 雲や霧で空が急に暗くなる。「一天にわかに—・る」 2 涙で目の前がぼんやりとなる。「—・り、もの見えぬ心地し給へば」〈源・椎本〉
かき‐く・れる【掻き暮れる/掻き暗れる】
[動ラ下一][文]かきく・る[ラ下二] 1 (「涙にかきくれる」の形で)ひたすら泣く。「うれし涙に—・れる」 2 空などがすっかり暗くなる。「きのふけふ富士の高嶺は—・れて清見が関に降れる初雪」...