さざ‐なみ【細波/小波/漣】
《古くは「ささなみ」》 1 細かに立つ波。さざれなみ。 2 心の小さな動揺。また、小さな争い・不和。「心に不安の—が広がる」「二国間に—が立ちはじめる」 滋賀県の琵琶湖西南沿岸一帯の古称。
さざなみ‐の【細波の】
[枕] 1 「さざなみ」から、琵琶湖西南部の地名「大津」「志賀」などにかかる。ただし、これを枕詞とみないで、地名そのものとする説もある。「—志賀の大わだよどむとも」〈万・三一〉 2 波のつくり...
さざなみ‐や【細波や】
[枕]「さざなみの」に同じ。「—志賀の都は荒れにしを」〈平家・七〉 「—よるべも知らずなりにけり」〈新続古今・恋二〉
れん【漣】
[人名用漢字] [音]レン(呉)(漢) [訓]さざなみ 1 さざなみ。「清漣」 2 涙が連なって流れるさま。「漣漣」
れん‐い【漣漪/漣猗】
さざなみ。小波。
れん‐おん【漣音】
⇒モルデント
れん‐こん【漣痕】
水や空気の流れによって堆積物の表面につくられる規則的な波状模様。砂浜、砂丘、海底などに形成される。リップルマーク。砂紋。→化石漣痕
れん‐れん【漣漣】
[ト・タル][文][形動タリ]涙などがとめどなく流れ落ちるさま。「—たる涙を止めもあえず」〈露伴・連環記〉