ち‐ぐ【痴愚】
1 愚かなこと。また、その人。「外形を飾らんとして却て益人を—に導くは」〈福沢・文明論之概略〉 2 精神遅滞の中等度のもの。→精神遅滞
ち‐げん【痴言】
深い考えもなしに発するいいかげんな言葉。たわごと。「一時の—」〈福沢・福翁百話〉
ち‐しゃ【痴者】
愚か者。ばか者。痴人。
ち‐じょう【痴情】
理性を失ったおろかな心。特に、色情に迷う心。「—におぼれる」
ち‐じん【痴人】
理性のない者。愚か者。痴(し)れ者。
ちじんのあい【痴人の愛】
谷崎潤一郎の長編小説。大正13年(1924)3月より大阪朝日新聞、同年11月から翌年7月にかけて「女性」誌に連載。美少女ナオミに惹(ひ)かれ、身を持ち崩していく男の姿を描く。
痴人(ちじん)の前(まえ)に夢(ゆめ)を説(と)く
《朱熹「答李伯諫書」から》愚か者に夢の話をする。無益なことをするたとえ。
痴人(ちじん)夢(ゆめ)を説(と)く
おろか者が夢の話をするように、つじつまの合わない話をする。
ち‐たい【痴態】
愚かな振る舞い。ばかげた態度。「酒が過ぎて—を演じる」
ち‐どん【痴鈍】
[名・形動]知恵のまわりが遅くて鈍いこと。また、そのさま。愚鈍。「いかに—な僕と雖も」〈漱石・明暗〉