そら‐しらず【空知らず】
わざと知らないふりをすること。「その家の男主(あるじ)も—してあることなりけり」〈今昔・二三・一六〉
空(そら)知(し)らぬ雨(あめ)
《空から降ったわけではない雨という意から》涙のこと。
空(そら)知(し)らぬ雪(ゆき)
⇒空に知られぬ雪
そら‐じぎ【空辞宜】
口先だけの、心にもない遠慮。「もう飲(いけ)やせぬ、と—は五月蠅(うるさ)いほど仕ながら」〈露伴・五重塔〉
そら‐じに【空死に】
死んだふりをすること。「死せしと見えしは—にして」〈井上勤訳・狐の裁判〉
そら‐じょうご【空上戸】
酒を飲んでも酔いが少しも顔に出ないこと。また、その人。盗人(ぬすっと)上戸。
そら‐すずめだい【空雀鯛】
スズメダイ科の海水魚。岩礁やサンゴ礁にすみ、全長7センチくらい。体は長卵形で、鮮青色。幼魚では腹と尾びれが黄色。本州中部以南に分布。観賞用。
そら‐せじ【空世辞】
「からせじ」に同じ。「番頭が—をいう」〈鏡花・高野聖〉
そら‐ぜいもん【空誓文】
《「そらせいもん」とも》「空起請(そらぎしょう)」に同じ。「但しは当座まかなひに金取りだましの—か」〈浄・氷の朔日〉
そらぞら‐し・い【空空しい】
[形][文]そらぞら・し [シク]言動に誠意・真実味のないことが見えすいているさま。「—・いほめことば」 [派生]そらぞらしげ[形動]そらぞらしさ[名]