きき‐のが・す【聞(き)逃す】
[動サ五(四)] 1 うっかりして聞き損なう。「講演を—・してしまった」 2 聞かないことにして済ます。「今回だけは—・してやろう」
きき‐はさ・む【聞き挿む】
[動マ四]小耳にはさむ。「—・んだる刀の行方」〈伎・色読販〉 [動マ下二]に同じ。「見むと思はばとあるを—・めて」〈かげろふ・上〉
きき‐はず・す【聞(き)外す】
[動サ五(四)] 1 聞き落とす。聞き漏らす。「一句でも巫女(くちよせ)のいうことを—・すまいとして」〈長塚・土〉 2 途中で、聞くのをやめる。「玉を二度取り返したといふはなし—・して胸ぐら取り...
きき‐はな・つ【聞き放つ】
[動タ四]関係ないと思って聞く。聞き流す。「むげに—・ち侍らんことの、情なきやうなれば」〈とりかへばや・三〉
きき‐はや・す【聞き囃す】
[動サ四]聞いてほめたてる。聞いてもてはやす。「和琴いとおもしろしなど—・し給ふ」〈紫式部日記〉
きき‐ばら【聞(き)腹】
人に言われたことなどが気に入らないで、腹を立てること。「聞けば—とか、余り愉快でもなかったので」〈二葉亭・其面影〉
きき‐ばん【聞番】
江戸時代、諸大名が江戸の藩邸に置いた職名。幕府との公務上の連絡や、他大名との交際を役目とした。留守居。聞役(ききやく)。
きき‐ひら・く【聞き開く】
[動カ四]聞いてその意味や言い分などを理解する。「汝が申す所、一々に—・きぬ」〈曽我・一〇〉
きき‐ふけ・る【聞き耽る】
[動ラ四]一心に聞く。「この歌どもを人の何かと言ふを、ある人—・りてよめり」〈土佐〉
きき‐ふ・る【聞き旧る/聞き古る】
[動ラ上二]何度も聞き慣れて珍しくなくなる。「都には—・りぬらんほととぎす関のこなたの身こそつらけれ」〈続後撰・夏〉