背(せ)を向(む)・ける
1 後ろを向く。「敵に—・けて逃げる」 2 無関心な態度をとる。また、そむく。「社会に—・ける」「父親に—・ける」
そ【背】
せ。せなか。多く、他の語と複合して用いる。「—びら(背)」「—とも(背面)」「辺(へ)つ波—に脱き棄(う)て」〈記・上・歌謡〉
そ‐がい【背向】
1 後ろ向き。背中合わせ。「お町は顔を真紅(まっか)にして—にもなられず」〈柳浪・骨ぬすみ〉 2 後方。背後。「筑波嶺に—に見ゆる葦穂山悪しかるとがもさね見えなくに」〈万・三三九一〉
そとも【背面/外面】
《「背(そ)つ面(おも)」の音変化》 1 後ろの方。また、そとがわ。そと。「暇を告て、堂の—に出行きたり」〈竜渓・経国美談〉 2 山の日の当たる方から見て後ろになる側。北側。⇔影面(かげとも)。...
そ‐びら【背】
《「背(そ)平(ひら)」の意》せ。せなか。「其二人に冷かな—を向けた結果に外ならなかった」〈漱石・門〉
そむいてこきょう【背いて故郷】
志水辰夫のハードボイルド小説。昭和60年(1985)刊。翌年、第39回日本推理作家協会賞および第4回日本冒険小説協会大賞受賞。「飢えて狼」「裂けて海峡」に続く3部作の最終作。
そ‐むき【背き】
1 うしろの方。背面。「なきすみのふなせを過ぎて今みれば—に霞む淡路島山」〈夫木・二三〉 2 出家すること。遁世(とんせい)。「多うは思ひなり給ひにし、御世の—なれば」〈源・鈴虫〉
そむき‐ざま【背き様/背き状】
[形動ナリ]裏表が反対であるさま。「ゆだけの片の身を縫ひつるが、—なるを見つけで」〈枕・九五〉
そむき‐そむき【背き背き】
[形動ナリ]互いに心がしっくりしないさま。離れ離れ。「かたみにこそは頼みをかけて、後見思ひきこえめと、思ひわたるに、—にさし隔てて」〈夜の寝覚・二〉
そ‐む・く【背く/叛く】
《「背(そ)向く」の意》 [動カ五(四)] 1 ㋐取り決めたことや目上の人の考え・命令などに従わずに反抗したり反対したりする。さからう。「約束に—・く」「親の言いつけに—・く」 ㋑謀反する。は...