にや‐くや
[副]あいまいでにえきらないさま。「懐中が乏しきゆゑ、—の挨拶をしてゐるに」〈滑・続膝栗毛・七〉
にゅう‐つ【入津】
《「にゅうづ」とも》「にゅうしん(入津)」に同じ。「飛脚船の—する港を」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉
にょ‐しき【女色】
「じょしょく(女色)」に同じ。「天竺の衒売(けんまい)—といったら訳るめえが」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉
ねい
[感]呼ばれて答えるとき、また同意を表すときに発する語。はい。あい。へい。江戸時代に武家の奴(やっこ)、下男などが主人に対して用いた。「『伝助わごりょも、ひとつ飲みやれ』『—』」〈滑・膝栗毛・二〉
ね‐から【根から】
[副] 1 「ねっから1」に同じ。「老人は—の芸人ではないので」〈荷風・腕くらべ〉 2 「ねっから2」に同じ。「こちゃ—読めんわいな」〈滑・膝栗毛・八〉
ねから‐はから【根から葉から】
[副]《「葉から」は、「根から」に語調を合わせたもの》いっこうに。全然。「お金の入る事は—とんとおかまひないおかたぢゃ」〈滑・膝栗毛・五〉
ねずみ‐ごっこ【鼠ごっこ】
「いたちごっこ」に同じ。「鶴と亀の齢が—をしなくっちゃあ、追付きゃあしやせん」〈総生寛・西洋道中膝栗毛〉
ねず・る【舐る】
[動ラ四]「ねぶる」に同じ。「唇を—・りまはし」〈滑・膝栗毛・三〉
ねっ‐こく【熱国】
気温の高い国。熱帯地方の国。「此地とりわけ—なれば」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉
ねま・る
[動ラ四] 1 とじこもる。また、黙座する。「—・りて物を思案することが大人の志のやうなぞ」〈史記抄・周本紀〉 2 すわる。また、ひれ伏す。「これ軍右衛門が—・り申して手をつかへる」〈浄・宵庚申...