うき‐ふね【浮(き)舟】
水面に浮かんでいる小舟。頼りないことにたとえることが多い。 [補説]作品名別項。→浮舟
うけ‐ふね【有卦船】
有卦に入った人が、宝の帆を張った筆の帆柱を立て、福助・福良雀(ふくらすずめ)・福寿草・富士など「ふ」の字の付いためでたい7種の菓子などを飾る縁起船。
うつお‐ぶね【空舟】
大木をくり抜いて造った舟。丸木舟。うつろぶね。「—にいれて流されけるとぞ聞こえし」〈平家・四〉
う‐ぶね【鵜舟】
鵜飼いに使う舟。鵜飼い舟。《季 夏》「おもしろうてやがて悲しき—かな/芭蕉」
うろうろ‐ぶね【うろうろ舟】
江戸時代、両国の船遊びのときなどに、遊山船の間を漕ぎまわって飲食物を売った小船。もと「売ろ舟」といったのを、うろうろとさまようのでこの名が生じたという。「西瓜(すいくわ)玉蜀黍(たうもろこし)の...
うわに‐ぶね【上荷船】
江戸時代、主に大坂で、本船と波止場との間を往復して、荷物の積み卸しをした喫水の浅い船。京都・大坂間の川運漕にも用いられた。
えぐり‐ぶね【刳り舟】
大木の幹をくりぬいてつくる舟。丸木船。くり船。
えど‐ぶね【江戸船】
関西・九州方面から江戸へ貨物を運んだ大きな船。江戸廻船。「—一艘(いっさう)、五人乗りの御座船、通ひ舟付けて売り申し候」〈浮・胸算用・一〉
え‐ぶね【家船】
《「えふね」とも》九州北西部、特に長崎県沿岸で、住居として一家族が船に乗り、漁業や行商をして生活していた漂泊漁民。
おお‐ぶね【大船】
《「おおふね」とも》大きな船。