ふね【船/舟】
[名] 1 人や荷物をのせて水上を進む交通機関。ふつう、推進力に動力を用いる大型のものは「船」、手でこぐ小型のものは「舟」と書く。 2 (「槽」とも書く)水・酒などの液体を入れる箱形の容器。湯...
船(ふね)が座(すわ)・る
1 船が水から陸に上げられる。また、座礁する。〈日葡〉 2 その場にいつづける。じっと腰を据えて動かない。「今宵も明日も明後日も、揚げ詰めの大々尽、お—・った」〈浄・曽根崎〉
舟(ふね)覆(くつがえ)りて乃(すなわ)ち善(よ)く游(およ)ぐを見(み)る
《「淮南子(えなんじ)」説林訓から》舟がひっくり返って初めて誰が泳ぎの名人かがわかる。平時には気づかなかった人の才能が、非常時になるとわかることのたとえ。
ふね‐だこ【船蛸】
タコブネの別名。
ふね‐づり【船釣(り)】
「ふなづり」に同じ。
舟(ふね)に刻(きざ)みて剣(けん)を求(もと)む
「剣を落として舟を刻む」に同じ。
ふね‐の‐かがくかん【船の科学館】
東京都品川区にある博物館。昭和49年(1974)開館。南極観測船宗谷の展示や、各種イベントを行っている。
舟(ふね)は水(みず)に非(あら)ざれば行(ゆ)かず水(みず)舟(ふね)に入(い)れば則(すなわ)ち没(ぼつ)す
《「孔子家語」六本から》舟は水がなければ進まないが、その水が入ると舟は沈む。君臣の関係も、臣下がなければ君主は立ちゆかないが、臣下が君主の権威を犯すようなことがあると君主は滅びてしまうというたと...
ふねへうちこむはしまのしらなみ【船打込橋間白浪】
歌舞伎狂言。世話物。3幕。河竹黙阿弥作。慶応2年(1866)江戸守田座初演。人情物の講談に取材した白浪物で、幕末の退廃的、刹那(せつな)的な世相を反映している。通称「鋳掛松(いかけまつ)」。
船(ふね)を漕(こ)・ぐ
《船をこぐようすに似ているところから》座ったまま身体を前後に揺らして居眠りをする。「こっくりこっくり—・ぐ」