はっ‐く【八苦】
仏語。人間の八つの苦しみ。生・老・病・死の四苦に、愛別離苦・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五陰盛苦(ごおんじょうく)を加えたもの。
ばん‐く【万苦】
多くの苦しみ。さまざまの労苦。「千辛(せんしん)—」
ひん‐く【貧苦】
貧乏の苦しみ。「—に耐える」
びょう‐く【病苦】
病気による苦しみ。
ゆう‐く【憂苦】
[名](スル)心配し苦慮すること。「徒に—する勿(なか)れ」〈織田訳・花柳春話〉
り‐く【離苦】
仏語。心身の苦しみを離れること。
りゅうりゅう‐しんく【粒粒辛苦】
[名](スル)穀物の一粒一粒は農民の辛苦の結晶であるということ。米を作る農民の苦労をいう。転じて、物事を成し遂げるために、こつこつと苦労を重ね、努力を積むこと。「—したすえに学者となる」
ろう‐く【労苦】
[名](スル)心身が疲れ苦しい思いをすること。苦労すること。「—に報いる」「隣の下駄職の—する光景(さま)も見える」〈藤村・家〉