しょうぶ‐くわがた【菖蒲鍬形】
兜(かぶと)の鍬形で、上端がショウブの葉のように鋭くとがったもの。
しょうぶ‐ざけ【菖蒲酒】
「あやめざけ」に同じ。《季 夏》「くちつけてすみわたりけり—/蛇笏」
しょうぶ‐づくり【菖蒲造(り)】
日本刀の造り込みの一。刀身がショウブの葉の形に似たもの。鎬(しのぎ)は高く、横手はない。
しょうぶ‐づつみ【菖蒲包み】
端午の節句に、ショウブを包むのに用いた熨斗(のし)形の折り紙。
しょうぶ‐ねあわせ【菖蒲根合(わ)せ】
⇒根合わせ
しょうぶ‐ゆ【菖蒲湯】
5月5日の節句の日、邪気を払うために、ショウブの根や葉を入れて沸かす風呂。《季 夏》「—を出てかんばしき女かな/草城」
そう‐ぶ【菖蒲】
《「そう」は「しょう」の直音表記》「しょうぶ(菖蒲)」に同じ。「—ふく家に時鳥(ほととぎす)鳴けり」〈落窪・三〉
そうぶ‐の‐かずら【菖蒲の鬘】
「あやめかずら」に同じ。「—赤紐の色にはあらぬを、領布(ひれ)、裾帯などして」〈枕・八九〉
そうぶ‐の‐こし【菖蒲の輿】
「あやめのこし」に同じ。「—朝餉(あさがれひ)の壺にかきたてて」〈讃岐典侍日記・下〉
そうぶ‐の‐さしぐし【菖蒲の挿し櫛】
5月5日の節句に用いる、菖蒲で作った挿し櫛。また、菖蒲の葉を櫛のようにさしたもの。「御節供まゐり、若き人々—さし」〈枕・三九〉