頭(あたま)隠(かく)して尻(しり)隠(かく)さず
悪事・欠点の一部を隠して全部を隠したつもりでいる愚かさをあざける言葉。
あだ【徒】
[形動][文][ナリ] 1 実を結ばずむなしいさま。無益なさま。むだ。「せっかくの好意が—になる」 2 浮ついたさま。不誠実で浮気っぽいさま。「—なる恋にはあらで、女夫(めおと)の契を望みしなり...
あだ‐ぐち【徒口】
むだぐち。実意のない言葉。「笑いながら—に空耳を貸して」〈魯庵・社会百面相〉
あだ‐ごと【徒言】
実(じつ)のないあてにならない言葉。うそ。「たはぶれにても、人の御—など、聞こえ給ふべくなむあらぬ」〈宇津保・藤原の君〉
あだし【徒し/空し】
[語素]名詞の上に付いて、むなしい、実(じつ)がない、変わりやすい、の意を表す。「—情けの世を頼み」〈浄・冥途の飛脚〉 [補説]一説にシク活用形容詞ともされるが、「あだしく」「あだしき」などの確...
あだし‐ことば【徒し言葉】
口先だけで誠意のない言葉。「—の人ごころ」〈謡・班女〉
あだし‐ちぎり【徒し契り】
口先だけのはかない約束。「人はいさ—の言の葉をまこと顔にや待ち更けぬらん」〈風雅・恋二〉
あだ‐なみ【徒波/徒浪】
たいした風もないのに立つ波。変わりやすい人の心、軽々しい行為などをたとえていう語。「音にだに立てじと思ひし—のあだなる名をも流しつるかな」〈新葉・恋二〉
あだ‐まくら【徒枕】
1 愛人と別れて、独り寝すること。「ああ現(うつつ)なや—、遠くも来ぬるものかなと」〈松の葉・二〉 2 その場限りの共寝。かりそめの契り。仮枕(かりまくら)。「かりそめの夢も浮き寝の—」〈長唄・...
あ‐だん【阿檀】
タコノキ科の常緑低木。高さ約6メートル。幹の途中から太い支柱根を出す。熱帯性で、沖縄・台湾に自生し、潮風に強い。葉でパナマ帽やかごを、茎で弦楽器の胴を、根でキセルを作る。