えい【酔い】
1 酔うこと。よい。「—に紛れて姑(しばら)く先刻の不平を忘れて居たりしが」〈鉄腸・雪中梅〉 2 ある物事に心を奪われて本心を失うこと。心がくらむこと。「衣なる珠ともかけて知らざりき—さめてこそ...
えい‐ごこち【酔い心地】
酒に酔ったときの気分。えいごころ。よいごこち。「強いて飲んだ地酒の—から」〈藤村・破戒〉
えい‐ざめ【酔い醒め】
1 酒の酔いがさめること。よいざめ。 2 酔って眠ったのち、目がさめること。また、その時。よいざめ。
酔(え)い醒(ざ)めの水(みず)下戸(げこ)知(し)らず
酔ってひと眠りしたあとで飲む水のうまさは、酒を飲まない人にはわからない。
えい‐し・ぬ【酔ひ死ぬ】
[動ナ変]死にそうになるほど酔う。はなはだしく酔う。「従者どもの—・にたる者を剝ぎ取り」〈今昔・一六・二〇〉
えい‐し・る【酔ひ痴る】
[動ラ下二]ひどく酔って物事の見境がつかなくなる。よいしれる。「ありとある上下(かみしも)、童まで—・れて」〈土佐〉
えい‐どれ【酔いどれ】
ひどく酒に酔った人。よいどれ。「—の態(さま)をせよ」〈藤村・夜明け前〉
えい‐なき【酔ひ泣き】
酒に酔い、ものに感じやすくなって泣くこと。また、その人。よいなき。「うち乱れてきこえ給ひて—にや」〈源・絵合〉
え・う【酔ふ】
[動ハ四]《「よ(酔)う」の古形》 1 酒気が回る。「さばかり—・ひ給へる御心地にも」〈紫式部日記〉 2 気分が悪くなる。「かくの如くして行く程に、三人ながら—・ひぬれば」〈今昔・二八・二〉 3...
えわ・す【酔はす】
[動サ四]酔(よ)うようにする。酔わせる。「果物、さかななど召させよ、人々—・せ、などおほせらるる」〈枕・一〇四〉