かじ【鍛冶】
《「かねう(金打)ち」から「かぬち」「かんぢ」「かぢ」と変化した語》鉄などの金属を熱して打ち鍛え、種々の器物をつくること。また、その職人。「刀(かたな)—」
かじばし‐かのう【鍛冶橋狩野】
江戸幕府の奥絵師、狩野派四家の一。狩野探幽が江戸鍛冶橋門外に屋敷を与えられたのでこの名がある。
かじ‐や【鍛冶屋】
1 鍛冶を職業とする人。また、その家。 2 釘を抜くのに用いる、鉄棒の一端がL字形に曲がり、釘を挟む割れ目のついた工具。
かじや‐ずみ【鍛冶屋炭】
鍛冶に使う木炭で、火力が弱く、炎がよく出るもの。松・栗など軟らかい材で作る。和炭(にこずみ)。かじずみ。
かじやのポルカ【鍛冶屋のポルカ】
《原題、(ドイツ)Feuerfest》ヨーゼフ=シュトラウスのポルカ。1869年初演。金床をハンマーで打ち鳴らし、打楽器として用いることで知られる。
かじや‐ばし【鍛冶屋箸】
鍛冶のときに、焼けた鉄などの金属を挟む器具。金箸(かなばし)。
かぬち【鍛冶】
《「かなう(金打)ち」の音変化》金属を打ち鍛えること。また、その人。かじ。「倭(やまと)の—天津真浦(あまつまうら)をして、まかごの鏃(やさき)を造らしめ」〈綏靖紀〉
かぬち‐の‐つかさ【鍛冶司】
律令制での官司の一。宮内省に属し、銅・鉄の雑器類を製作した。天平16年(744)廃止、大同3年(808)復活して木工寮(もくりょう)に併合された。かじし。かじのつかさ。
かぬち‐べ【鍛冶部】
大化の改新前、諸豪族に属して刀剣など金属加工生産に従事した部民。律令制下では宮内省鍛冶司に属して銅・鉄の雑器類をつくった。
きた・う【鍛う】
[動ワ五(ハ四)]「鍛える」に同じ。「よしよし、おれが—・ってやる」〈蘆花・思出の記〉 [動ハ下二]「きたえる」の文語形。