くわ‐とり【鍬取り】
鍬を使って耕作すること。また、その人。農民。「—の京雀と呼ばれ、領内の離れ島石地をひらき畑を打つ」〈浄・用明天王〉
くわ‐はじめ【鍬初め】
農家で、正月11日あるいは他の吉日に、恵方(えほう)にあたる近くの畑で鍬を入れ、米や餅(もち)を供えてその年の豊作を祈ること。鍬入れ。《季 新年》「寸青き麦めでたしや—/松浜」
くわ‐びら【鍬平】
1 鍬の柄を除いた鉄の部分。 2 足のくるぶしから先の部分。「お草臥(くたばり)であるべいに、お—出しめされい」〈仮・東海道名所記・四〉 3 「鍬平足(あし)」の略。「あづま育ちの女の足の—が直...
くわびら‐あし【鍬平足】
《鍬の先の鉄の部分に似ているところから》扁平で大きな足のこと。くわびら。
くわ‐やき【鍬焼(き)】
鴨肉などをたれにつけて鉄板で焼くこと。昔、野良仕事の合間に、捕った野鳥を鍬の上で焼いて食べたことによるという。
鍬(くわ)を抜(ぬ)か・す
1 気抜けがする。茫然(ぼうぜん)とする。「広々たる千里が竹に迷ひ入る。和藤内ほうど—・し」〈浄・国性爺〉 2 足が抜けるほど疲れる。「おれも—・した。ここでしばらく休まう」〈浄・生玉心中〉