い‐す【椅子/倚子】
《「す(子)」は唐音》 1 腰掛けて座るための家具。腰掛け。→倚子(いし) 2 官職・役職の地位。ポスト。「大臣の—」 [補説]作品名別項。→椅子
いす‐の‐き【柞/蚊母樹】
マンサク科の常緑高木。暖地に自生。樹皮は灰白色。葉は長楕円形で厚く、互生する。春、紅色の細かい花が穂状に咲く。葉に生ずる虫こぶはタンニンを含み、染料に、材は堅くて重く、柱・机・櫛(くし)・そろば...
いずくん‐か【安んか/焉んか】
[副]《「いずくにか」の音変化》どこに…か。「室に入りて問ふ、—ゆくと」〈文鏡秘府論保延点〉
いずくん‐ぞ【安んぞ/焉んぞ】
[副]《「いずくにぞ」の音変化》漢文訓読の用語で、あとに推量を伴って反語を表す。どうして…だろうか。「人—常に悪(あし)からむ」〈露伴・二日物語〉
いず‐こ【何処】
[代]《「いずく」の音変化で、平安時代以降の語》不定称の指示代名詞。どこ。「むかしの光いま—」〈晩翠・荒城の月〉
いせ‐おどり【伊勢踊(り)】
伊勢の神を諸国に伝える神送りの踊り。近世初期に起こり、たびたび流行。のちに伊勢音頭と交じりあった。
いせ‐おんど【伊勢音頭】
伊勢地方の木遣(きや)り歌から発生した民謡。土搗(どづ)き歌・祝儀歌・道中歌・踊り歌などの総称。近世の伊勢参宮の流行とともに全国に広まった。川崎音頭。
享保年間(1716〜1736)、伊勢の...
いせおんどこいのねたば【伊勢音頭恋寝刃】
歌舞伎狂言。世話物。4幕7場。近松徳三作。寛政8年(1796)大坂角(かど)の芝居初演。失われた名刀をめぐる代表的夏狂言。通称、伊勢音頭、油屋。
い‐そく【夷則】
1 中国音楽の十二律の一。基音の黄鐘(こうしょう)より八律高い音。日本の十二律の鸞鏡(らんけい)にあたる。 2 陰暦7月の異称。
いそのかみ【石上】
奈良県天理市の石上町・布留(ふる)町の辺り。[歌枕]
[枕]
にある地名「布留(ふる)」に、さらにそれと同音の「降る」「振る」「古る」などにかかる。「—降るとも雨につつまめや」〈万・六六四〉...