しろ‐がらす【白烏】
白い羽のカラス。ありえないことのたとえ。「海の底にすむ—」〈虎明狂・膏薬煉〉
ぞくあけがらす【続明烏】
江戸中期の俳諧撰集。2冊。高井几董(たかいきとう)編。安永5年(1776)刊。与謝蕪村(よさぶそん)とその門人たちの連句・発句を集成したもの。蕪村七部集の一。
たび‐がらす【旅烏/旅鴉】
《ねぐらをもたない烏の意》定住しないで、旅から旅へと渡り歩く人。また、よその土地から来た人を卑しめていう語。
だけ‐がらす【岳烏/岳鴉】
《「たけがらす」とも》ホシガラスの別名。
ちょうせん‐がらす【朝鮮烏】
《朝鮮半島に多くすむところから》カササギの別名。
つきよ‐がらす【月夜烏】
月夜に浮かれて鳴く烏。また、夜遊びに浮かれ出る人のたとえ。うかれがらす。
のら‐がらす【野良烏】
1 ねぐらのない烏。「—、うかれがらすの浮き名も消えて」〈鶉衣・鴉箴〉 2 たえずそこに出入りして事情に通じている者。「くけん阿波座の—、月夜はなほか闇の夜も」〈浄・淀鯉〉
はしぶと‐がらす【嘴太鴉】
カラス科の鳥。全長57センチくらい。全身黒色でくちばしが太い。ハシボソガラスとともに日本の一般的なカラス。山林や都市に多い。アジアに分布。やまがらす。
はしぼそ‐がらす【嘴細鴉】
カラス科の鳥。全長約50センチ。ハシブトガラスに比べてくちばしが細く、濁った声で頭を下げながら鳴く。農耕地や海岸に多い。ユーラシアに広く分布。
はつ‐がらす【初烏】
元旦に鳴くカラス。《季 新年》「ばらばらに飛んで向うへ—/素十」 [補説]書名別項。→初鴉