おお‐やけ【公】
《「大宅(おおやけ)(大きな家)」の意から、皇居・天皇・朝廷、さらに公共の意に転じた語》 [名] 1 政府。官庁。また、国家。「—の機関」「—の費用」 2 個人の立場を離れて全体にかかわること...
おお‐やけ【大宅】
[名]大きな家。富裕な家。資産家。金持ち。「また小林という—もあった」〈中野重治・梨の花〉 [形動]《近世語》富裕なさま。「こなたは—な事でござれば」〈虎寛狂・米市〉
おおやけ‐がた【公方】
朝廷・政治などに関する方面。「—の御後見はさらにも言はず」〈源・澪標〉
おおやけ‐ごと【公事】
1 朝廷の政務・儀式・行事など。公事(くじ)。「源氏の—知り給ふ筋ならねば」〈源・紅葉賀〉 2 朝廷への奉仕。租税を納め、賦役(ぶやく)に従うことなど。「武蔵国を預けとらせて、—もなさせじ」〈更...
おおやけ‐ざた【公沙汰】
1 争いごとの解決を裁判所などの公的機関に任せること。裁判沙汰。 2 隠しておきたいことが世間に知れ渡ること。表沙汰(おもてざた)。
おおやけ‐ざま【公様】
[名・形動ナリ] 1 天皇・朝廷に関する方面。また、そのさま。「世の中騒がしくて、—に物のさとし繁く」〈源・薄雲〉 2 形どおりであること。表向きであること。公式であること。また、そのさま。「例...
おおやけ・し【公し】
[形シク]表だって、格式ばっている。作法どおりである。「さすがに、—・しき御まじらひにて」〈夜の寝覚・五〉
おおやけ‐づかい【公使ひ】
朝廷からの使い。勅使。「—来たりて付けたりし封を開きて」〈今昔・二・三三〉
おおやけ‐どころ【公所】
1 朝廷。官庁。また、宮中。「—に入りたちする男、家の子などは」〈枕・二六八〉 2 朝廷の所有地。官有地。「(宇治院ハ)—なれど、人もなく、心安きを」〈源・手習〉
公(おおやけ)に◦する
事実や意見を社会に知らせる。公表する。また、著書を世に出す。「当時の外交文書が初めて—◦された」