恨(うら)みに報(むく)ゆるに徳(とく)を以(もっ)てす
《「老子」六三章から》恨みのある者に対しても恩徳で報いる。
おん‐がえし【恩返し】
[名](スル)受けた恩に報いること。報恩。「世話になった人に—する」
おん‐ぎ【恩義/恩誼】
報いなければならない、義理のある恩。「—を感じる」「—に報いる」
おん‐こ【恩顧】
情けをかけること。よくめんどうをみること。「—をこうむる」「—に報いる」
おん‐しらず【恩知らず】
恩を受けてもありがたいと思わず、それに報いる気のないこと。また、そういう人。「—の行い」
恩(おん)の腹(はら)は切(き)らねど情(なさけ)の腹(はら)は切(き)る
受けた恩に報いるために命を捨てる者は少ないが、義理人情のために命を捨てる者は多い。恩の死にはせねども情けの死にはする。
恩(おん)を仇(あだ)で返(かえ)・す
恩返しをしないで、かえって恩人に害を与える。恩を仇で報ずる。「世話になった人に—・すようなことをする」⇔仇を恩で報いる。
恩(おん)を返(かえ)・す
1 受けた恩に報いる。 2 相撲で、若い力士がけいこをつけてくれた先輩力士を、本場所の土俵で負かす。
烏(からす)に反哺(はんぽ)の孝(こう)あり
《烏は成長ののち、親鳥の口にえさを含ませて、養育の恩に報いるという「事文類聚」などの故事から》烏さえ親の恩に報いるのだから、まして人は孝行せねばならないということ。
草(くさ)を結(むす)・ぶ
1 草を結んで、生命の安全や旅の無事を願う上代の習俗。 2 《結んだ草を枕にすることから》旅で野宿する。 3 《娘を助けてもらった父の霊が、草を結んで恩人の敵をつまずかせ、恩返ししたという「春秋...