ふう‐き【富貴】
[名・形動]金持ちで、かつ地位や身分が高いこと。また、そのさま。ふっき。「—になる」「—な(の)生まれ」⇔貧賤(ひんせん)。
ふうき‐ぐさ【富貴草】
牡丹(ぼたん)の別名。
富貴(ふうき)なる者(もの)は人(ひと)を送(おく)るに財(ざい)を以(もっ)てし仁人(じんじん)は人(ひと)を送(おく)るに言(げん)を以(もっ)てす
《「史記」孔子世家から》金持ちは人を送別するときには、はなむけとして金銭を贈るが、仁徳の者は、その人のためになるよい言葉を贈る。孔子が老子を訪ねたとき、帰りぎわに老子から贈られた言葉。
富貴(ふうき)にして善(ぜん)をなし易(やす)く貧賤(ひんせん)にして功(こう)をなし難(がた)し
生活に余裕のある者は善行を行うことも容易であるが、貧乏だと物事を成し遂げることもむずかしい。
ふ‐き【富貴】
「ふうき(富貴)」に同じ。
ふき【菜蕗/蕗/富貴/布貴】
箏曲(そうきょく)。八橋検校作曲。源氏物語・和漢朗詠集などに取材した7連の歌からなる。箏組歌(ことくみうた)の代表曲で、表組の第1曲。菜蕗組。越天楽(えてんらく)。 筑紫流箏曲。の原曲で、...
ふき‐じ【富貴寺】
大分県豊後高田市蕗(ふき)にある天台宗の寺。山号は、蓮華山。養老2年(718)、仁聞の創建と伝える。国宝の本堂は、平安時代の阿弥陀堂建築の遺構の一。旧称、蕗阿弥陀寺。ふきでら。
ふき‐の‐だい【蕗の台/富貴の台】
婚礼のときに用いる嫁の肴台(さかなだい)。三方(さんぼう)の上に作り物の蕗(ふき)を立て、その下に酒肴を盛ったもの。
ふき‐まめ【富貴豆】
乾燥させたソラマメを水で戻して皮を取り去り、砂糖を加えて煮た煮豆。ふっきまめ。
ふっ‐き【富貴】
[名・形動]「ふうき(富貴)」に同じ。「左而已(さのみ)—と言うでもないが」〈二葉亭・浮雲〉