あい‐にく【生憎】
《「あやにく」の音変化》 [形動][文][ナリ]期待や目的にそぐわないさま。都合の悪いさま。「—な空模様」「—ですが、もう売り切れました」 [副]折あしく。ぐあい悪く。「彼を訪ねたが、—留守...
あや‐にく【生憎】
《感動詞「あや」+形容詞「にくし」の語幹から》 [副]意に反して不都合なことが起こるさま。あいにく。「—眼が冴えて昨夕よりは却って寝苦しかった」〈漱石・それから〉 [形動ナリ]目の前の事柄が...
あやにく‐が・る【生憎がる】
[動ラ四]思いどおりにならずに、いやがる。いかにも迷惑そうな態度をとる。「舞をせさせ奉らむとて、習はせ給はむほども、—・り、すまひ(=拒ミ)給へど」〈大鏡・道兼〉
あやにく‐ごころ【生憎心】
意地の悪い心。憎らしく思われる心。強情な心。「けしからぬ御—なりかし」〈源・行幸〉
あやにく‐だ・つ【生憎だつ】
[動タ四]身勝手なことをして人を困らせる。だだをこねる。「—・ちてものとり散らしそこなふを」〈枕・一五二〉
なま‐にく・し【生憎し】
[形ク]どことなく憎らしい。少しもかわいげがない。「いとつつみなく、もの馴れたるも—・きものから」〈源・橋姫〉