そき【退き】
《動詞「そ(退)く」の連用形から》遠く離れた場所。遠隔の地。果て。「山の—野の—見よと伴の部を班(あか)ち遣はし」〈万・九七一〉
そき‐え【退き方】
遠く離れたあたり。「山川の—を遠みはしきよし妹を相見ずかくや嘆かむ」〈万・三九六四〉
のき‐ざり【退き去り】
人をその場に残して去ること。特に、夫婦の一方が相手を残して家を出ること。「—するも外聞が悪さに」〈伎・四谷怪談〉
のき‐しお【退き潮】
しりぞくのにぐあいのよい時期。
のき‐じょう【退き状】
離縁状。ふつう女の側から書くものをいう。「厭になってしまうたと言ふ、ひと通りの—を」〈伎・五大力〉
ひき‐ぎわ【引(き)際/退き際】
それまでの地位・立場などから退くときの時期や身の処し方。ひけぎわ。「—が悪い」「—が肝心だ」