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・・・絵を描け、強いタッチで、グレコのように、絵を描け。歌も唱え、美しきマイ、アイディールをきいて、泣くお前。静かな月光が地に揺れ、優しい魂が心を誘い 愛撫する時愛やよろこびが、手足を動かさずには置かないだろう、あこが・・・
宮本百合子
「五月の空」
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・・・の渾沌からロマンティックに羽ばたいて出たゴーリキイ、○十九世紀の世界文学は自我の問題の文学であるが、その中におけるロシア文学とドストイェフスキーの自我の課題=トルストイその他の問題、 グレコの絵との連想○我苦しむ。ゆえに・・・
宮本百合子
「ツワイク「三人の巨匠」」