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・・・そこへ幸福の観念を固定させたのだが、それに対して、いつの時代にも生存した特別に心情の活溌なある種の人々は、皮肉に人生のありのままを感じ観察していて、例えばイタリーのボッカチオという詩人は坊主くさくかためた天国地獄の絵図を、きわめてリアルに機・・・
宮本百合子
「幸福の感覚」
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・・・そして、マルコニーのように人類に貢献した発明家や卓越した何人かの音楽家、作家にしてもボッカチオのように市民社会の擡頭期を代表する立派な作家もありました。イタリー人の歴史の中には、たくさん立派な人が出ております。しかし、ファシズムは、主観的な・・・
宮本百合子
「婦人の創造力」