せん‐めん【扇面】例文一覧 3件

  1. ・・・その画中の人物は緑いろの光琳波を描いた扇面を胸に開いていた。それは全体の色彩の効果を強めているのに違いなかった。が、廓大鏡に覗いて見ると、緑いろをしているのは緑青を生じた金いろだった。わたしはこの一枚の写楽に美しさを感じたのは事実である。け・・・<芥川竜之介「侏儒の言葉」青空文庫>
  2. ・・・ この書画会の肝煎をするのが今の榛原や紀友のような書画の材料商であって、当時江戸では今の榛原よりは一層手広く商売した馬喰町の扇面亭というが専ら書画会の世話人をした。同じ町内の交誼で椿岳は扇面亭の主人とはいたって心易く交際っていて、こうい・・・<内田魯庵「淡島椿岳」青空文庫>
  3. ・・・自分でも古い『美術研究』の中に、扇面などの作品ののっているのを見つけた。 屏風の絵の細部もそれで見たのだけれども宗達の描線の特色を、専門ではどう表現するのか。即物的な柔軟さ、こわばったところのない暖く雄勁な筆致で、対象にひたひたとよって・・・<宮本百合子「あられ笹」青空文庫>