お‐の‐え【尾上】
《「峰(を)の上(うへ)」の意》山の高い所。山の頂。「越えなやみ我が行きとまる夕山の—を月は今ぞ出づなる」〈風雅・旅〉
おのえ【尾上】
兵庫県加古川市の地名。尾上神社があり、境内の松は、高砂(たかさご)の松、尾上の松、相生(あいおい)の松ともよばれた。[歌枕]「—なる松の木末はうちなびき浪の声にぞ風もふきける」〈拾遺・雑上〉
おのえ【尾上】
姓氏の一。 [補説]「尾上」姓の人物尾上菊五郎(おのえきくごろう)尾上柴舟(おのえさいしゅう)尾上松緑(おのえしょうろく)尾上梅幸(おのえばいこう)尾上松助(おのえまつすけ)尾上松之助(おのえま...
おのえ【尾上】
浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)」の登場人物。足利家の中老で、局(つぼね)の岩藤に草履打ちの侮辱を受けて自害する。
おのえいだはち【尾上伊太八】
新内節。本名題「帰咲名残命毛(かえりざきなごりのいのちげ)」。初世鶴賀若狭掾(つるがわかさのじょう)作曲。延享4年(1747)に起こった、武士原田伊太夫と遊女尾上の心中未遂事件に取材。
岡本...
おのえ‐きくごろう【尾上菊五郎】
歌舞伎俳優。屋号、音羽屋。 (初世)[1717〜1784]京都の人。初め女形、のち江戸で立役となり、華やかな芸風で人気があった。
(5世)[1844〜1903]12世市村羽左衛門の次男。前名...
おのえ‐さいしゅう【尾上柴舟】
[1876〜1957]歌人・国文学者・書家。岡山の生まれ。本名、八郎。和歌を落合直文に学ぶ。歌誌「水甕(みずがめ)」を創刊。書家としても活躍し、平安時代の草仮名の研究に業績を挙げた。歌集に「静夜...
おのえ‐しょうろく【尾上松緑】
[1913〜1989]歌舞伎俳優。2世。東京の生まれ。屋号、音羽屋。7世松本幸四郎の三男。6世尾上菊五郎に師事し、時代物・世話物の立役のほか、舞踊にもすぐれた。文化勲章受章。
おのえ‐ばいこう【尾上梅幸】
[1870〜1934]歌舞伎俳優。6世。愛知の生まれ。屋号、音羽屋。5世菊五郎の養子。女形の名人で、特に世話物にすぐれていた。
おのえ‐まつすけ【尾上松助】
歌舞伎俳優。屋号、音羽屋。 (初世)[1744〜1815]大坂の人。初世尾上菊五郎の門弟。敵役を得意とし、鶴屋南北と結んで怪談劇を演じて評判となった。
(4世)[1843〜1928]大坂の人...