あい‐きょう【哀叫】
[名](スル)悲しそうに泣き叫ぶこと。「また一種名状し難い—怒号を加えて荒れ廻るのを」〈中里・大菩薩峠〉
あいぜん‐みょうおう【愛染明王】
《(梵)Rāga-rājaの訳》密教の神。愛欲などの迷いがそのまま悟りにつながることを示し、外見は忿怒(ふんぬ)暴悪の形をとるが、内面は愛をもって衆生(しゅじょう)を解脱させる。三目六臂(ろっぴ...
あいのぎじゅつ【愛の技術】
《原題、(ラテン)Ars amatoria》古代ローマの詩人、オウィディウスによる叙情詩。紀元1年頃の作品。全3巻からなる恋愛指南書で、1、2巻が男性向け、3巻が女性向けの内容。性的描写が露骨だ...
あい‐らく【哀楽】
悲しみと楽しみ。「喜怒—」
アウトレージ【outrage】
1 (侮蔑に対する)激怒。 2 不法行為。暴行。乱暴。
青筋
a blue vein青筋を立てて怒る「turn purple [《口》 boil] with rage彼はこめかみに青筋を立てて怒ったHe was so angry that 「you cou...
赤らめる
(恥ずかしくて)顔を赤らめるblush [turn red] with embarrassment怒って[酒を飲んで]顔を赤らめているHe is flushed 「with anger [wit...
足摺り
怒って足ずりするstamp (one's feet) in anger
当たり散らす
⇒あたる(当たる)II4彼は怒って当たり散らしていたHe was 「taking out [wreaking] his anger on everybody around.
当たり前
1〔当然〕当たり前の 〔自然な〕natural;〔妥当な〕properあなたが怒るのは当たり前だIt is natural that you should be angry./You have ...
しった【叱咤】
[共通する意味] ★相手の非をとがめ、きびしく注意する。[英] to scold[使い方]〔叱る〕(ラ五)▽生徒を叱る▽母に叱られる〔怒る〕(ラ五)▽子供を怒る▽ひどく怒られた〔叱咤〕スル▽部下...
げきろう【激浪】
[共通する意味] ★大きく荒い波。[英] a high sea[使い方]〔大波〕▽海水浴中、大波にさらわれる〔高波〕▽台風の接近で、浜に高波が寄せる〔波濤〕▽波濤を越えて船は進む▽万里の波濤〔荒...
どとう【怒濤】
[共通する意味] ★大きく荒い波。[英] a high sea[使い方]〔大波〕▽海水浴中、大波にさらわれる〔高波〕▽台風の接近で、浜に高波が寄せる〔波濤〕▽波濤を越えて船は進む▽万里の波濤〔荒...
はとう【波濤】
[共通する意味] ★大きく荒い波。[英] a high sea[使い方]〔大波〕▽海水浴中、大波にさらわれる〔高波〕▽台風の接近で、浜に高波が寄せる〔波濤〕▽波濤を越えて船は進む▽万里の波濤〔荒...
あらなみ【荒波】
[共通する意味] ★大きく荒い波。[英] a high sea[使い方]〔大波〕▽海水浴中、大波にさらわれる〔高波〕▽台風の接近で、浜に高波が寄せる〔波濤〕▽波濤を越えて船は進む▽万里の波濤〔荒...
いんにんじちょう【隠忍自重】
怒りや苦しみなどをじっとこらえて、軽々しい行いをしないこと。また、そうするべきであるとする戒めの語。▽「隠忍」はつらさなどを表面に出さないで、じっと堪え忍ぶこと。ほんとうの気持ちを秘めて、こらえ忍ぶこと。「自重」は自分の行動を慎むこと。
きどあいらく【喜怒哀楽】
人間のもつさまざまな感情。喜び・怒り・悲しみ・楽しみの四つの情のこと。
きょうらんどとう【狂瀾怒濤】
ひどく乱れて手の施しようのないさま。荒れ狂いさかまく大波の意から。▽「狂瀾」「怒濤」はともに荒れ狂う大波のこと。「瀾」「濤」はともに波の意。多く世の情勢についていう。
どはつしょうてん【怒髪衝天】
怒りで髪が天を衝つくほど逆立っているさま。激しい怒りの形相。
へんたんやくわん【偏袒扼腕】
激しく怒ったり悔しがったりして、感情を激しく高ぶらせること。▽「偏袒」は片肌を脱ぐこと。意気込む様子。「扼腕」は自分の片手でもう一方の腕を強く握りしめること。怒ったり悔しがったりするさま。「扼」は押さえつける意。
オズボーン【John Osborne】
[1929〜1994]英国の劇作家。既成の社会秩序を批判する処女戯曲「怒りをこめてふり返れ」で世に衝撃を与え、「怒れる若者たち」という言葉を生んだ。
キーン【Donald Lawrence Keene】
[1922〜2019]日本文学研究者。米国の生まれ。古典から近代文学に及ぶ、日本文学の研究・翻訳に尽力。特に、海外への日本文学紹介に大きな業績を残した。平成24年(2012)に日本国籍を取得。通...
こん‐ひでみ【今日出海】
[1903〜1984]小説家・評論家。北海道の生まれ。東光(とうこう)の弟。戦後、文部省に入省し、昭和43年(1968)文化庁初代長官となり文化行政に貢献する。「天皇の帽子」で直木賞受賞。他に「...
しらいし‐いちろう【白石一郎】
[1931〜2004]小説家。朝鮮の生まれ。一文の父。博多で文筆活動に専念し、九州の海を舞台にした海洋歴史小説を執筆した。「海狼(かいろう)伝」で直木賞受賞。他に「怒濤のごとく」「戦鬼たちの海」...
スタインベック【John Ernst Steinbeck】
[1902〜1968]米国の小説家。貧しい農民の生活を、共感をこめて描いた。1962年、ノーベル文学賞受賞。作「怒りの葡萄」「二十日鼠と人間」「エデンの東」など。
咽頭・喉頭の3つのはたらき
鼻腔、口腔から食道の上端までを咽頭と呼びます。 咽頭は、食物を食道に送る通路と、空気を気管に送る通路が交差する場所です。 咽頭の中ほどにある軟口蓋と、喉頭の上部にある喉頭蓋を使って、鼻腔から運ばれた酸素を気管へ、口腔から運ばれた食物を食道へと、それぞれ振り分けています。 口や鼻から酸素を取り入れる際に侵入する病原菌に対し、その防御機構として、のどにはリンパ球の集合組織である扁桃があります。 扁桃には、咽頭扁桃、耳管扁桃、口蓋扁桃、舌根扁桃の4種類があります。俗に"扁桃腺"と呼ばれるのは口蓋扁桃のこと。口を開けたときに喉の奥、両側に見える部分です。 喉頭は、咽頭の下、気管への入り口付近にあり、甲状軟骨、輪状軟骨などの軟骨に囲まれています。 成人男性では、甲状軟骨の一部が突起して首の全面に飛び出しており、"のどぼとけ"と呼ばれています。 哺乳類は喉頭をもちますが、その形状は咽頭のなかに高く飛び出す形で鼻腔の後ろにはまりこんでおり、空気を通すだけのはたらきです。 人間の喉頭は低く、咽頭のなかにわずかに飛び出している形状になっています。そのため、通常、人間の喉頭は咽頭のなかで開いており、食物が通るときだけ喉頭蓋によってふさがれるというしくみになっています。空気と食物の通り道で、その交通整理をするのが喉頭というわけです。 声帯は、喉頭の中央にあるひだ状(声帯ひだ)の器官で、弾力性の高い筋肉からできています。 前方は甲状軟骨、後方は披裂軟骨につながっています。左右の声帯ひだの隙間が声門です。 喉頭筋が声帯を開閉させて、声門が伸縮します。呼吸時には大きく開き、声を出すときにはゆるやかに開閉します。肺から吐き出された空気がゆるやかに開閉される声門を通るとき、声帯に振動を与え、声となって発せられます。 声は、出すときに声帯が振動する数やその大きさにより、高低、大小の違いがあります。 声帯の長さは男性およそ20mmに対し、女性はおよそ16mm。その厚みも若干男性のほうが厚く、女性が薄くなっています。女性のほうが声帯は振動しやすく、高い声になります。思春期以降の男性はのどぼとけができることから、より声帯が長く、厚くなり、振動しにくくなるため、声が低くなります。 声門が閉じて、声帯の振幅が大きいと声は大きく、声門を少し開いて、振幅が小さいと声は小さくなります。 カラオケで熱唱したり、大声で怒鳴ったり……。そんな声の酷使が粘膜の充血をまねきます。 粘膜が充血した状態のまま、さらに大声を張り上げるなどして、声帯に激しい刺激が加わると、粘膜下の血管が傷害されて血腫ができます。 安静にしていれば、血腫が吸収される可能性もありますが、そのまま声帯を酷使し続けるとポリープ(良性腫瘍)になります。 声帯ポリープの症状は、主に声がれですが、同時にのどや発声時の違和感などの症状が出る場合もあります。 治療法としては、一般的には、喉頭顕微鏡下手術(ラリンゴマイクロサージェリー)が用いられますが、手術を希望しない場合や、全身麻酔が不可能な場合は、外来でファイバースコープを用いた摘出術を行います。 手術後は、声帯の傷の安静のため、1週間前後の沈黙期間が必要になります。 予防法としては、声をなるべく使わないようにし、声やのどに違和感があるときは、のどの安静を心がけます。また、お酒やたばこも控えるようにします。 のどを安静にしてから2週間たっても改善されないようなら、耳鼻咽喉科を受診し、喉頭がんなどほかの病気がないか、検査が必要です。
血圧検査の目的
高血圧の有無をチェック 血圧検査は、高血圧の有無や高血圧をもたらす病気を調べるための検査です。心臓がもっとも強いポンプ力で血液を送り出す"収縮期"の血圧と、心臓、静脈から血液を戻す"拡張期"の血圧を測定します。 医療機関の血圧測定では、正確な数値が得られる「水銀血圧計」を用いて、上腕動脈の血圧を測定します。 上腕動脈は心臓に近く、心臓に直結する大動脈起始部の血圧が反映されるため、心臓の状態を知る重要な手がかりになるからです。 実際の検査では、上腕部にカフ(駆血帯)を巻き、カフに空気を送って締め付け、空気を抜きながら測定します。 血圧は"心拍出量"と"血管抵抗"によって決められます。 たとえば、激しい運動をしているときは、心臓は心拍数を上げて大量の血液を送り出すため、血圧が上昇します。 また、気温が低いときや精神的に緊張したときなどは、末梢血管が収縮し、血管の抵抗性が高まるため、心臓は強い圧力で血液を送り出します。結果、やはり血圧は上昇します。 逆に、睡眠中やリラックスしているときは、それほどたくさんの血液を必要としませんから、心拍数も血圧も下がっています。 こうした心臓のはたらきや血圧は、自律神経によって自動的に調節されています。運動時や興奮状態にあるときは、交感神経が優位に働き、血圧が上がります。一方、安静時には副交感神経が優位となり、血圧は下がります。 日内変動 血圧は1日のなかで数値が変動します。 一般的には起床時に大きく上昇し、昼食時にピークとなります。夕方以降はゆるやかに低下し、睡眠時はもっとも低い状態で安定します。 日常の動作、行動、生活習慣など 血圧は食事、入浴、排泄、運動時などのほか、ストレスや喜怒哀楽などの興奮状態のときに上昇します。また、喫煙や飲酒などの生活習慣も、血圧を上昇させる大きな要因となります。 環境 血圧は、寒暖の差が激しいとき(10度以上の温度差)、季節の変わり目、冬の寒さなどのストレスによって上昇します。季節では、春から夏にかけては比較的低く、秋から冬にかけて高くなります。 ほかの病気との関連 血圧は脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症、肥満、腎臓病、ホルモンの病気などと深い関連があります。 正常範囲を超えた血圧を長期間放置していると、血圧の負担のかかる血管や臓器が障害され、さまざまな合併症がおこってきます。 合併症をもたらす代表は、動脈硬化です。動脈硬化が進行すると、とくに脳、心臓、腎臓に深刻な合併症を引き起こします。 脳の血管の動脈硬化が進むと、脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などの危険が高まります。また、心臓では、狭心症や心筋梗塞をおこしやすくなります。 いずれも命にかかわる重大な病気です。また、腎臓の細動脈や糸球体が硬化する腎硬化症では、腎機能の低下から腎不全に至ることもあります。 日本高血圧学会では、収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上を高血圧とし、治療の対象とされています。しかし、メタボリックシンドロームの診断基準では、収縮期血圧130mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上(いずれか、あるいは両方)であれば、内臓脂肪蓄積の改善をはじめとする生活改善が必要とされています。
脳のしくみとはたらき
脳の重さは体重の約2%。成人で1200~1600gにもなります。全身からのあらゆる情報を受け、心身をコントロールするのが脳の役目です。 脳は、大脳、小脳、脳幹という3つの部位から成り立っています。そのなかでもっとも大きいのは、名前のとおり大脳で、脳全体の約8割を占めています。 大脳の表面は大脳皮質、内部は脳髄質という構造になっています。大脳には、ニューロンと呼ばれる多くの神経細胞があり、ここに全身からさまざまな情報が送られてきます。 大脳の下部、後頭部にある楕円形をした器官が小脳、大脳と小脳を除いた部分が脳幹です。 脳幹には「運動神経」「感覚神経」の神経線維が通り、中脳、橋、延髄の3つの器官で構成されています。 生命維持の中枢器官として全身のあらゆる情報をコントロールする脳は、硬い頭蓋骨とその内側にある3層の膜(髄膜)により、外部などからの刺激で損傷を受けないよう、しっかりと守られています。 髄膜の層は、外側(頭蓋骨の内側)の「硬膜」、中層にある「くも膜」、脳を覆う軟らかい膜「軟膜」で形成されています。さらに、くも膜と軟膜の間には"くも膜下腔"と呼ばれる部位があり、外部衝撃を吸収したり、脳への栄養を補給したりする"髄液"で満たされています。 大脳には、2つの異なったはたらきをする部位-新皮質と旧・古皮質があります。これらは、胎児から成人になるまで、旧皮質→古皮質→新皮質の順に成長していきます。 新皮質は、運動や感覚機能のほか、知的活動(理論的思考、判断力、言語能力)と複雑な感情(喜び、悲しみ)を営む部位で、霊長類ではよく発達しています。 旧・古皮質は、海馬、帯状回廊などが大脳辺縁系を構成し、本能的な欲求(食欲、性欲)、原始的感情(恐怖、怒り)、記憶の形成を営みます。