しんいん‐ひょうびょう【神韻縹渺】
[ト・タル][文][形動タリ]芸術作品などに、きわめてすぐれた趣が感じられるさま。「—たる名文」
ひょう‐びょう【縹渺/縹緲/瞟眇】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 広くはてしないさま。「—たる雪の広野を隔てて」〈鏡花・註文帳〉 2 かすかではっきりとしないさま。「慷慨(こうがい)節義の譚に、神仙—の趣を交ゆ」〈露伴・運命〉
びょう【渺】
[ト・タル][文][形動タリ]水面などが限りなく広がっているさま。はるかにかすんでいるさま。「—たる海原を詠めて居り」〈逍遥・内地雑居未来之夢〉
びょう【渺】
[音]ビョウ(ベウ)(漢) 遠くはるかなさま。果てしないさま。「渺漠・渺渺・渺茫(びょうぼう)/縹渺(ひょうびょう)」
びょう‐びょう【渺渺】
[ト・タル][文][形動タリ]果てしなく広いさま。遠くはるかなさま。「朝日が—たる波の彼方に昇ると船はからからと錨を揚げ」〈菊池寛・俊寛〉
うんえんひょうびょう【雲烟縹渺】
雲やかすみがはるか遠くたなびくさま。▽「雲烟」は雲とかすみ。「縹渺」は遠くかすかなさま。ぼんやりしてかすかなさま。「烟」は「煙」、「渺」は「緲」「眇」とも書く。
えんぱひょうびょう【煙波縹渺】
水面がもやなどで遠くまで煙って、空と水面の境界がぼんやりしてはっきりとしないさま。▽「縹渺」はぼんやりしてかすかなさま。「煙」は「烟」、「渺」は「緲」「眇」とも書く。
しんいんひょうびょう【神韻縹渺】
芸術作品などがもっている、表現しがたいきわめてすぐれた奥深い趣。▽「神韻」は詩文などのきわめてすぐれた趣。「縹渺」はかすかではっきりしない様子、ほのかに見えるさま。「渺」は「緲」「眇」とも書く。