かた‐やま【片山】
山の片側。また、一方が傾斜面になっている山。一説に、一つだけ孤立した山、また人里離れた山とも。「この—に二つ立つ櫟(いちひ)がもとに」〈万・三八八五〉
かたやま【片山】
姓氏の一。 [補説]「片山」姓の人物片山国嘉(かたやまくにか)片山兼山(かたやまけんざん)片山潜(かたやません)片山哲(かたやまてつ)片山東熊(かたやまとうくま)片山久安(かたやまひさやす)片山...
かたやま‐かげ【片山陰】
山の片側で陰になった所。また、へんぴな山陰。「うちなびき春さりくればひさぎ生ふる—に鶯ぞ鳴く」〈金槐集〉
かたやま‐がい【片山貝】
イツマデガイ科の巻き貝。水田などにみられ、貝殻は細長い円錐形で、殻高7ミリくらい。殻表は、黄褐色で光沢がある。本州・九州の一部に分布、広島県片山地方で発見された。日本住血吸虫の第1中間宿主となる...
かたやま‐ぎし【片山岸】
山沿いのがけ。「児(こ)らが名にかけの宜(よろ)しき朝妻の—に霞たなびく」〈万・一八一八〉
かたやま‐くにか【片山国嘉】
[1855〜1931]法医学者。静岡の生まれ。日本に近代法医学を確立。社会事業にも尽くした。
かたやま‐けんざん【片山兼山】
[1730〜1782]江戸中期の儒学者。上野(こうずけ)の人。名は世璠。荻生徂徠(おぎゅうそらい)の古文辞学を学んだが、のちこれを批判し、唐宋諸家の説を加え、折衷学を提唱した。→折衷学派
かたやま‐せん【片山潜】
[1859〜1933]労働運動指導者。岡山の生まれ。米国留学から帰国後、労働組合結成を指導。また、社会主義運動の先駆となった。日露戦争中、反戦を主張。のち、ソ連に渡ってコミンテルン中央執行委員と...
かたやま‐てつ【片山哲】
[1887〜1978]政治家。和歌山の生まれ。大正期からキリスト教的社会主義運動に力を入れ、第二次大戦後は日本社会党の書記長・委員長を歴任。昭和22年(1947)に連立内閣の首相となった。→芦田均
かたやま‐とうくま【片山東熊】
[1855〜1917]建築家。山口の生まれ。ネオルネサンス・ネオバロック様式を得意とし、作品に奈良・京都・東京国立博物館や旧赤坂離宮などがある。