あわ‐つか【淡つか】
[形動ナリ] 1 関心のないさま。気が乗らないさま。「何事ぞなど—にさし仰ぎゐたらむは」〈源・帚木〉 2 注意深くないさま。軽率なさま。「さも—にうかれける身のありさまかな」〈有明の別・一〉
あわつけ・し【淡つけし】
[形ク]《形容動詞「淡つか」と同語源か》心・動作・そぶりが軽々しい。落ち着きがない。思慮が足りない。「ゆくりなく—・き振る舞ひは」〈夜の寝覚・一〉
あわ‐つぶ【泡粒】
粒状の泡。
あわ‐つぶ【粟粒】
アワの実の粒。きわめて小さいもののたとえに用いる。
あわづ【粟津】
滋賀県大津市南部の地名。古来、交通の要地。「逢わず」の意味を掛け、「粟津野」「粟津の原」などの形で歌に詠まれた。[歌枕]「関越えて—の森の会はずとも清水に見えし影を忘るな」〈後撰・恋四〉
あわづ‐おんせん【粟津温泉】
石川県小松市にある温泉。北陸では最も古く、奈良時代の発見と伝えられる。泉質は硫酸塩泉。
あわづ‐が‐はら【粟津原】
大津市の琵琶湖に臨む松原。近江八景の一「粟津の晴嵐(せいらん)」は、晴天時に山風がここを吹き渡る光景をいった。木曽義仲討ち死にの地。
あわ‐づけ【粟漬(け)】
コハダ・イワシなどを塩と酢でしめ、蒸した粟と交互に重ね、押しをかけて漬けたもの。正月料理などにする。
あわて‐ふため・く【慌てふためく】
[動カ五(四)]思いがけない物事に出会って、落ち着きを失ってうろうろする。うろたえる。「不意の来客に—・く」
あわて‐もの【慌て者】
落ち着きがなくそそっかしい行いをしでかす人。気の早い人。粗忽者(そこつもの)。