いい‐くた・す【言ひ腐す】
[動サ四]「いいくさす」に同じ。「このころ紅葉(もみぢ)を—・さむは竜田姫の思はむこともあるを」〈源・少女〉
いい‐くら・す【言(い)暮(ら)す】
[動サ五(四)]そのことだけを言って日を過ごす。「暑い暑いと—・しているうちに」「昔のことばかり—・す」
いい‐くる・める【言い包める】
[動マ下一][文]いひくる・む[マ下二]《「いいくろめる」の音変化》言葉巧みに相手を信用させてだます。口先でまるめこむ。「まんまと—・められた」「黒を白と—・める」
いい‐くろ・める【言い黒める】
[動マ下一][文]いひくろ・む[マ下二]《「黒める」は、だます意》「言い包(くる)める」に同じ。「結局どう—・めるかと、黙止していたが」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉
いい‐くん・ず【言ひ屈ず】
[動サ変]言って力を落とす。しょげて言う。「昨日までさばかりあらむものの、夜のほどに消えぬらむこと、と—・ずれば」〈枕・八七〉
いい‐ぐさ【言い種/言(い)草】
1 人が言った言葉やその言い方。「親に向かって何という—だ」 2 言い訳。言い分。「向こうの—も聞いてみよう」 3 話のたね。語りぐさ。「世間の—になる」 4 言いがかり。「私(わちき)だっても...
いい‐け・す【言(い)消す】
[動サ五(四)] 1 他人の言葉を否定する。「私の言うのを自暴(やけ)に—・そうとした」〈近松秋江・疑惑〉 2 前言を取り消す。「失言をあわてて—・す」 3 悪く言う。非難する。「古きを大袈裟(...
いい‐け・つ【言ひ消つ】
[動タ四] 1 「言い消す1」に同じ。「わざとはなくて—・つさま、みやびかによしと聞き給ふ」〈源・松風〉 2 言うのをやめる。言いさす。「はつるる糸は、と末は—・ちて」〈源・椎本〉 3 「言い消...
いい‐こ【好い子】
[連語] 1 子供を褒めていう語。よいこ。「—だから静かにしてね」 2 自分だけがよく思われるように振る舞う人。
いい‐こしら・える【言い拵える】
[動ア下一][文]いひこしら・ふ[ハ下二]その場のがれの口実を使う。うまく言いつくろう。「言葉巧みに—・えて責任を逃れる」