こ‐め・く【子めく】
[動カ四] 1 子供っぽく見える。「衣(きぬ)脱ぎ掛けたるやうだい、ささやかにいみじう—・いたり」〈堤・花桜をる少将〉 2 おうようで邪念がない。「御心ざまのおいらかに—・きて」〈源・薄雲〉
さえ‐こお・る【冴え凍る】
[動ラ四]冷え冷えとして凍りつくようである。「雪うち散りつつ、いみじく烈しく—・る暁がたの月の」〈更級〉
さかさま‐の‐つみ【逆様の罪】
主君や親にそむく罪。逆罪(ぎゃくざい)。「いみじからむ—ありとも、この人々をばおぼしゆるすべきなり」〈大鏡・師輔〉
噦(さく)りもよよ
しゃくり上げて泣くさま。「いみじう—と泣きて」〈かげろふ・中〉
ささ‐め・く
[動カ五(四)] 1 ひそひそと話す。ささやく。「かの人々笑はせよと—・き給ふをも知らで」〈落窪・二〉 2 さやさやとかすかに音を立てる。「竹のありける所にて風の吹くに、いみじう—・きければ」〈...
さし‐の・く【差し退く/差し除く】
[動カ四] 1 しりぞく。離れる。「—・きてそばみて居ぬ」〈今昔・一四・四〉 2 関係しなくなる。縁が薄くなる。「—・きたる人々の心地だに、いといみじうあはれに悲しきに」〈栄花・峰の月〉
[...
さま‐こと【様異】
[形動ナリ] 1 普通とは異なっているさま。異様。「おどろおどろしう—なる夢」〈源・若紫〉 2 格別にすぐれているさま。「—に、いみじうねびまさり給ひにけるかな」〈源・賢木〉 3 出家の姿である...
さる‐は【然るは】
[接](前に述べた内容を受けて、さらに説明を加えるときに用いる) 1 それは。それというのも、実は。「いとあはれにかなしう侍るなり。—、おのれが女(むすめ)とも申さじ、いみじううつくしげに侍るな...
し‐くわ・う【為加ふ】
[動ハ下二]その上に、さらに加える。付け加える。「土御門殿いみじう払ひ、いとど修理—・へみがかせ給ふ」〈栄花・輝く藤壺〉
し‐つ・む【為集む】
[動マ下二]あれこれ取り集める。しあつむ。「去年(こぞ)今年の程に—・めさせ給へるもいみじう多かりし」〈栄花・衣の珠〉