え【役】
古代、人民に割り当てられた肉体労働。夫役(ぶやく)。えだち。「えよぼろ(役丁)」のように他の語と複合した形で用いられる。
え【得/能】
[副]《動詞「う(得)」の連用形から》 1 (下に打消しの語または反語を伴って)不可能の意を表す。…できない。うまく…できない。「若者は挨拶の言葉も—言わないような人で」〈有島・溺れかけた兄弟〉...
え【恵/慧】
《(梵)prajñāの訳》仏語。物事をよく見極め、道理を正しく把握する精神作用。三学の一。智慧。
え【恵/慧】
〈恵〉⇒けい 〈慧〉⇒けい
え【故】
《「ゆえ」の音変化》ゆえ。わけ。理由。「思ふ—に逢ふものならば暫(しま)しくも妹が目離(か)れて吾居らめやも」〈万・三七三一〉
え【方】
[接尾]おおよその位置・方向・時間などを表す。…のあたり。…のころ。「行(ゆく)—」「古(いに)し—」→へ(方)
え【枝】
草木のえだ。「梅が—」「下—(しずえ)」「槻(つき)の木のこちごちの—の春の葉の」〈万・二一〇〉
え【柄】
1 手で握りやすいように、道具類につけた棒状の部分。取っ手。「ひしゃくの—」 2 キノコの、傘を支える部分。また、葉柄や花柄。
え【榎】
エノキのこと。「我が門の—の実もり食む百ち鳥千鳥は来れど君そ来まさぬ」〈万・三八七二〉
え【江】
海や湖沼の陸地に入り込んでいる所。入り江。古くは、広く海・川・堀などをいった。「奈呉の—に妻呼びかはし鶴(たづ)さはに鳴く」〈万・四〇一八〉