つがのき‐の【栂の木の】
[枕]音の類似から、「つぎつぎ」にかかる。「—いやつぎつぎに天(あめ)の下知らしめししを」〈万・二九〉
つき‐かか・る【突(き)掛(か)る】
[動ラ五(四)] 1 突きながら襲いかかる。「牛が急に—・る」 2 「突っ掛かる」に同じ。「いつも私(わちき)が—・り、愛相づかしの茶わん酒」〈人・梅児誉美・後〉
つきくさ‐の【月草の】
[枕]ツユクサの花で染めたものは色があせやすいところから、「うつる」「仮(かり)」「消(け)ぬ」にかかる。「百(もも)に千(ち)に人は言ふとも—うつろふ心我持ためやも」〈万・三〇五九〉
つき‐ごし【月越し】
2か月にわたること。翌月にかかること。「—の勘定」
つき‐な・し【付き無し】
[形ク] 1 不案内なさま。どうしていいかわからない。「逢ふ事の今ははつかになりぬれば夜ふかからでは—・かりけり」〈古今・雑体〉 2 不似合いであるさま。ふさわしくない。「もとよりかかるありきに...
つき‐の‐かがみ【月の鏡】
1 晴れわたった空にかかる満月。形を鏡と見立てた語。《季 秋》 2 月を映した池の水面を鏡にたとえた語。「久方の—となる水をみがくは冬の氷なりけり」〈新後拾遺・冬〉
つき‐またがり【月跨がり】
月をまたいで翌月にかかること。月越し。月またげ。
つぎねふ
[枕]「山城(やましろ)」にかかる。語義・かかり方未詳。「—山城道(やましろぢ)を他夫(ひとづま)の馬より行くに」〈万・三三一四〉
つぎねふ‐や
[枕]「山城(やましろ)」にかかる。語義・かかり方未詳。「—山城川を宮上り」〈記・下・歌謡〉
つじ‐とり【辻捕り/辻取り】
路上で女性を捕らえて連れ去り、妻などにすること。「—とは、男をも連れず、輿車(こしくるま)にも乗らぬ女房のみめよき、我が目にかかるを取る事」〈伽・物くさ太郎〉