佳境(かきょう)に入(はい)・る
物語・演劇などが、興味深い場面にさしかかる。佳境を迎える。「推理ドラマもいよいよ—・り、真相が明かされようとしている」 [補説]近年、「ナシの出荷が佳境に入る」のように、ある状況が頂点・最盛期に...
いな‐むしろ【稲筵】
[名] 1 稲のわらで編んだむしろ。「秋の田のかりねの床の—月宿れどもしける露かな」〈新古今・秋上〉 2 稲が実って倒れ伏したようす。また、そのように乱れたもののたとえ。「夕露の玉しく小田の—...
あまとぶ‐や【天飛ぶや】
[枕] 1 空を飛ぶ雁の意から「かり」、また地名の「かる」にかかる。「—軽(かる)の路(みち)は」〈万・二〇七〉 2 うち振る領巾(ひれ)が空飛ぶ雲に似るところから、「ひれ」にかかる。「ひさかた...
きり‐つ・ける【切(り)付ける/斬(り)付ける】
[動カ下一][文]きりつ・く[カ下二] 1 刃物を持って襲いかかる。切りかかる。「暴漢に—・けられる」 2 切って形や印をつける。「柱に目印を—・ける」
あさ‐がすみ【朝霞】
[名]朝に立つ霞。《季 春》「茶を呑めと鳴子引なり—/一茶」 [枕] 1 八重に立ちこめ物がはっきり見えない意、また霞の立つ春の意から「八重」「ほのか」「春日(はるひ)」にかかる。「—ほのか...
あから‐ひく【赤ら引く】
[枕] 1 明るく照り映える意から「日」「朝」にかかる。「—日も暮るるまで」〈万・六一九〉 2 赤みを帯びる意から「色」「肌」にかかる。「—肌も触れずて」〈万・二三九九〉
あさじ‐はら【浅茅原】
[名]「あさじがはら」に同じ。「—かり標(しめ)さして」〈万・二七五五〉 [枕] 1 「小野(をの)」「茅生(ちふ)」にかかる。「—小野に標結ひ」〈万・二四六六〉 「—茅生に足蹈(ふ)み」〈...
あさぎり‐の【朝霧の】
[枕] 1 朝霧の中でぼんやりとしか見えない意から「おほに」「乱る」「思ひまどふ」にかかる。「—おほに相見し人ゆゑに」〈万・五九九〉 2 朝霧が八重に立つ意から「やへ」「立つ」にかかる。「—八重...
あさつゆ‐の【朝露の】
[枕] 1 朝露の消えやすく、はかない意から「消(け)」「いのち」「わが身」にかかる。「—消やすき我(あ)が身」〈万・八八五〉 「—いのちは生けり恋は繁けど」〈万・三〇四〇〉 2 露がおく意から...
あしひき‐の【足引きの】
[枕] 1 「山」および「山」を含む語「山田」「山鳥」などにかかる。「—山の雫(しづく)に妹(いも)待つと」〈万・一〇七〉 「—山鳥の尾のしだり尾の」〈拾遺・恋三〉 2 「峰(を)」「八峰(やつ...