かざし‐ぐさ【挿頭草】
1 《新古今集・春下の「ももしきの大宮人はいとまあれや桜かざして今日もくらしつ」の歌から》桜の異称。 2 《賀茂祭でかざしにするところから》フタバアオイの別名。《季 夏》
かざし‐ことば【翳し詞】
忌み詞の一。俳諧などで、正月三が日の間に、物の名を忌み、呼びかえて使う言葉。「雨」を「おさがり」、「寝る」を「いねつむ」、「おきる」を「いねあぐ」という類。
かざししょう【挿頭抄】
江戸中期の語学書。3巻。富士谷成章(ふじたになりあきら)著。明和4年(1767)成立。文首・語頭にあって付属的に下へ係っていく、連用・連体修飾語、代名詞・感動詞・接続詞、接頭語などを挿頭(かざし...
かざ‐した【風下】
「かざしも」に同じ。
風下(かざした)に◦居(い)る
人のふうをまねる。人の影響下にいる。「忘れても島田平右衛門が娘の—◦居るな」〈浄・宵庚申〉
かざし‐の‐は【翳しの羽】
「翳(さしは)」に同じ。
かざ‐しも【風下】
風の吹いていく方向。かざした。⇔風上(かざかみ)。
風下(かざしも)に立(た)・つ
他に後れをとる。劣位にいる。「後輩の—・つ」
かざしも‐は【風下波】
⇒山岳波
かざし‐もんく【翳し文句】
謡曲の文句の中に忌みはばかるものがあるとき、その部分を他の文句にかえて謡うこと。また、その文句。祝言などで「高砂やこの浦舟に帆をあげて月もろともに出(い)で潮の」の「出で潮の」の部分を「入り潮の...