せけん‐ぎ【世間気】
見えをはり、外聞を気にすること。世間体(せけんてい)を繕う心。「兼ねて用心せよと、—のかしこき人の言ひしらせける」〈浮・織留・六〉
しるまし【怪/徴】
奇怪な前兆。不吉な前触れ。「今是の—を視るに、甚だかしこし」〈仁徳紀〉
そう‐にん【相人】
人相を見る人。人相見。「かしこき—ありけるを聞こしめして」〈源・桐壺〉
せわ‐じ【世話字】
俗語・口語などを表記するために用いられた当て字や新たに作られた漢字。江戸時代に多く行われた。「苦々敷(にがにがしく)」「穴賢(あなかしこ)」「慥(しかと)」などの類。
せち‐りょう【節料】
節の行事に用いる飲食物。また、そのための費用。「晦日(つごもり)にもなりぬれば、ここかしこに—いと多く奉る」〈宇津保・蔵開下〉
しんござえもん【新五左衛門】
江戸時代、遊里で、やぼな田舎武士をばかにしていう語。浅黄裏(あさぎうら)。新五左。「大門といふ額(がく)は四郎右衛門がひたいの事と心得る—殿」〈洒・爰かしこ〉
しら‐たえ【白妙/白栲】
「しろたえ」に同じ。「仏すらみかどかしこみ—の波かきわけて来ませるものを」〈日本紀竟宴和歌〉
袖(そで)打(う)ち合(あ)わ・す
かしこまって左右の袖を寄せ合わせる。相手に対する敬意を表す。袖掻き合わす。「—・せて立ちたるこそをかしけれ」〈枕・七六〉
じゅく‐ろ【熟路】
歩き慣れて、ようすをよく知っている道。「敵は爰彼所(ここかしこ)の—に依って防ぎけるゆゑ」〈読・唐錦・四〉
しゅく‐ぜん【粛然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 なんの物音も聞こえず静かなさま。また、静かで行儀正しいさま。「—として声なし」「—として諸人の議論を聞き居る内にも」〈鉄腸・花間鶯〉 2 おごそかで整ったさま...