かずら‐おけ【鬘桶】
能や狂言の小道具で、高さ約45センチ、直径約30センチの黒漆塗り蒔絵(まきえ)の円筒形の桶。本来は腰掛けとして使い、歌舞伎でも流用する。腰桶。かつらおけ。
かずら‐おび【鬘帯】
能の装束で、幅3センチ、長さ2メートルくらいの装飾的な帯。鉢巻きのように、鬘の上から締めて、後ろで結んで垂らす。女役の扮装に用いる。鬘鉢巻。かつらおび。
かずらき【葛城】
地名の「かつらぎ(葛城)」のこと。 [補説]曲名別項。→葛城
かずらき【葛城】
謡曲。三番目・四番目物。世阿弥作。大和の葛城(かずらき)山で、岩橋を架けなかったために不動明王の索(なわ)に縛られて苦しんでいる葛城の神の説話を扱う。
かずら・く【鬘く】
[動カ四]《「鬘(かずら)」の動詞化》かずらとして頭につける。「青柳のほつ枝攀(よ)ぢ取り—・くは君がやどにし千年(ちとせ)寿(ほ)くとそ」〈万・四二八九〉
かずら‐ぐさ【葛草】
「葛(かずら)」に同じ。
かずら‐し【鬘師】
鬘を作る職人。かつらし。
かずら‐した【鬘下】
⇒鬘下地(かずらしたじ)
かずら‐したじ【鬘下地】
《「かつらしたじ」とも》 1 江戸時代、役者が鬘をかぶりやすいように床山が結った髪形。 2 銀杏返(いちょうがえ)しをきわめて低く結った髪形。楽屋銀杏。
かずら‐はちまき【鬘鉢巻】
⇒鬘帯(かずらおび)