かたわら‐さび・し【傍ら寂し】
[形シク]寄り添う人がいなくて寂しい。「—・しく物悲しくおぼさる」〈源・蓬生〉
かたわら‐な・し【傍ら無し】
[形ク]肩を並べる者がない。「人柄も—・きやうに」〈源・若菜上〉
傍(かたわ)らに人(ひと)無(な)きが◦如(ごと)し
《「傍若無人(ぼうじゃくぶじん)」の訓読》そばにだれもいないかのように、わがまま勝手に振る舞うさま。「—◦如き振る舞い」
かたわら‐ふ・す【傍ら臥す】
[動サ四]わきを下にして横たわる。横になる。「御几帳のもとに—・し給へる」〈源・蛍〉
かたわら‐め【傍ら目】
横から見た顔や姿。横顔。そばめ。「外(と)の方を見出だし給へる—」〈源・賢木〉
かた‐われ【片割れ/片破れ】
1 割れた器物などの一片。また、対になっているものの一方。「靴下の—を捜す」 2 一つのものから分かれたもの。分身。「清をおれの—と思うからだ」〈漱石・坊っちゃん〉 3 仲間の一人。「密輸団の—」
かたわれ‐づき【片割れ月】
半分またはそれ以上欠けている月。「十日頃の—が白くかかっている」〈荷風・見果てぬ夢〉 [補説]書名別項。→片われ月
かたわれづき【片われ月】
金子薫園の第一歌集。明治34年(1901)刊。