キノホルム【chinoform】
キノリンの誘導体。淡黄褐色の粉末。腸内殺菌・防腐薬として広く用いられたが、スモン病の原因になるとして、日本では昭和45年(1970)使用禁止。キノフォルム。
き‐の‐へ【柵の戸】
上代、蝦夷(えぞ)に備えて陸奥・出羽・越後に設けた城柵(じょうさく)に配置した民戸。
き‐のぼり【木登り】
[名](スル) 1 木によじ登ること。「—して遊ぶ」 2 《高い木の上に首をのせられるところから》獄門にかけられること。さらし首になること。「孫兵衛親子三人をば—と定め」〈浮・沖津白波〉
きのぼり‐うお【木登魚】
スズキ目キノボリウオ科の淡水魚。全長約25センチ。体は細長く、わずかに側扁する。体色は淡褐色。えらの一部が変化した器官をもち、空気呼吸をすることができ、夜間に水辺に上がり、胸びれやえらぶたのとげ...
きのぼり‐カンガルー【木登カンガルー】
カンガルー科キノボリカンガルー属の哺乳類の総称。体長50〜75センチ、尾長50〜90センチ。樹上性で、木の葉を常食とする。オーストラリア北部・ニューギニアの熱帯多雨林に生息。
きのぼり‐とかげ【木登蜥蜴】
アガマ科の爬虫(はちゅう)類。全長約25センチで、尾はその3分の2を占める。樹上性で、環境によって体色を緑色から褐色まで変える。琉球諸島に分布。
木登(きのぼ)りは木(き)で果(は)てる
木登りのじょうずな者は結局は木で死ぬ。得意の技能を持つ者は、かえってその技能のために身を滅ぼすというたとえ。
き‐の‐まま【着の儘】
普段着などのままで、改めて着替えないこと。「—で出て行きけるが」〈浮・織留・五〉
きのまる‐どの【木の丸殿】
「きのまろどの」に同じ。「山の中なれば、かの—もかくやと」〈平家・八〉
きのまろ‐どの【木の丸殿】
丸太で造った粗末な殿舎。特に、福岡県朝倉市にあった斉明天皇の行宮(あんぐう)のこと。黒木の御所。きのまるどの。[歌枕]「朝倉や—にわれ居(を)れば名のりをしつつ行くは誰(た)が子ぞ」〈新古今・雑中〉