肝(きも)を煎(い)・る
1 心をいら立たせる。やきもきする。「円道様も為右衛門様も定めし—・って居らるるじゃろ」〈露伴・五重塔〉 2 世話をする。取り持つ。「—・ってくれる人のあるのを幸い」〈秋声・爛〉
肝(きも)を砕(くだ)・く
1 あれこれと思い悩む。「これを聞き、かれを聞くにも、心を迷はし—・く」〈盛衰記・四一〉 2 苦心して考えをめぐらす。「君臣共に—・きて、呉王をうる事、二十ヶ年の春秋」〈曽我・五〉
肝(きも)を消(け)・す
1 「肝を潰(つぶ)す」に同じ。「—・して周章(あわ)てて逃出そうとすると」〈魯庵・破垣〉 2 苦心する。心を尽くす。「心をくだき、—・しけるところに」〈太平記・一一〉
肝(きも)を据(す)・える
覚悟を決める。腹を据える。
肝(きも)を潰(つぶ)・す
非常に驚く。
肝(きも)を嘗(な)・める
《「嘗胆(しょうたん)」を訓読みにした語》ひどくつらい思いをする。→臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
肝(きも)を冷(ひ)や・す
驚き恐れて、ひやりとする。
肝(きも)を焼(や)・く
心をいら立たせる。苦慮する。
き‐もん【気門】
昆虫・クモなど、気管で呼吸する節足動物の体の側面にある呼吸のための穴。気管に続く。各体節に一対ずつあるものが多い。呼吸門。
き‐もん【奇問】
奇抜な質問。変な出問。「難問—」