くすり‐の‐つかさ【薬司/典薬寮】
1 ⇒やくし(薬司) 2 ⇒てんやくりょう(典薬寮)
くすり‐の‐にょうかん【薬の女官】
平安時代、宮中で元日から3日間、典薬寮の内薬司(ないやくし)がさし出す薬を預かって天皇に奉る役の女官。後宮の尚薬(くすりのかみ)が行う。
くすり‐ばこ【薬箱】
1 薬を入れる箱。 2 医者が往診するとき、薬品を入れて持ち歩いた箱。薬籠(やくろう)。
薬(くすり)人(ひと)を殺(ころ)さず薬師(くすし)人(ひと)を殺(ころ)す
薬によって人が死んだとしても、その罪はそれを運用した人にある。物は使い方しだいで薬にもなれば毒にもなる。薬師は人を殺せど薬人を殺さず。
くすり‐び【薬日】
陰暦5月5日のこと。この日に薬玉(くすだま)を掛けたからとも、薬狩りをしたからともいう。薬の日。《季 夏》「ほととぎす鳴けども知らずあやめ草こぞ—のしるしなりける」〈貫之集〉
薬(くすり)降(ふ)る
薬日(くすりび)である陰暦5月5日の正午ごろに雨の降ることをいう。その雨水で医薬を製すると特に薬効があるとされた。《季 夏》「—空よとてもに金ならば/一茶」
くすり‐ぶろ【薬風呂】
「薬湯(くすりゆ)1」に同じ。
くすり‐ぶろ【薬風炉】
薬を煎(せん)じるときに鍋をかける風炉。くすりろ。
くすり‐ほり【薬掘り】
秋、野山に出て薬草の根を掘り取ること。また、その人。《季 秋》「—蝮(まむし)も提げて戻りけり/太祇」
くすり‐みず【薬水】
薬をまぜた水。水薬。また、薬用になる水。