口(くち)を滑(すべ)ら・す
言ってはならないことをうっかり口に出して言う。「酒席でつい—・してしまった」
口(くち)を添(そ)・える
人が頼みごとなどをするときに、間に立って言葉を加えてとりなす。口添えをする。「友人が—・えてくれたので話がうまくまとまった」
口(くち)を揃(そろ)・える
各人が同じことを言う。異口同音に言う。「—・えて反対する」
口(くち)を叩(たた)・く
勝手なことを言う。「大きな—・く」
口(くち)を垂(た)・る
卑屈な態度でものを言う。「—・れて、これ、一銭おくりゃれ申せといふ」〈浮・男色大鑑・二〉
口(くち)を出(だ)・す
分を越えて意見を言う。口出しをする。「横から—・す筋合いではない」
口(くち)を衝(つ)いて◦出(で)る
《蘇軾「跋欧陽公書」から》次から次へと自然に言葉が口に出る。「日ごろの鬱憤(うっぷん)が—◦出る」
口(くち)を噤(つぐ)・む
(「つぐむ」が五段活用の場合)口を閉じて開かない。話すのをやめる。「言いかけて、あわてて—・む」 (「つぐむ」が下二段活用の場合)口をとがらせてものを言う。「—・めぬ者はなかりけり」〈太平記...
口(くち)を付(つ)・ける
器などに口を触れる。また、飲食を始める。「ちょっと—・けただけで箸(はし)をおいた」
口(くち)を慎(つつし)・む
余計なことを言わないようにする。「少しは—・みなさい」