け【食】
《「笥(け)」と同語源》食物。食事。「—訖(をは)りて散(あか)れむとするに」〈舒明紀〉
け【笥】
1 食物を盛る器。「家にあれば—に盛る飯(いひ)を草枕旅にしあれば椎(しひ)の葉に盛る」〈万・一四二〉 2 物を入れる器。「碁石の—に入るる音」〈枕・二〇一〉
け【褻】
正式でないこと。また、日常的なこと。ふだん。⇔晴(はれ)。「—に着給ふ御衣(おんぞ)」〈大鏡・兼通〉
け【化】
1 仏語。教え導くこと。教化(きょうけ)。 2 仏・菩薩(ぼさつ)が人々を教化するために、姿を変えて現れること。 3 高僧が死ぬこと。遷化(せんげ)。
け【仮】
仏語。実体のないこと。名称のみであること。
け【気】
[名] 1 そのものがもつ要素や傾向。また、それが感じられる状態・気配。「火の—」「血の—」「泣き上戸の—がある」 2 そのものから発して、その存在を感じとらせるもの。気体状のもの。におい。味...
け【卦】
易で、算木に現れる種々の象(かたち)。これで人生や事柄の吉凶を占う。陰陽2種の爻(こう)を組み合わせるのを八卦(はっけ)といい、さらにこれを二つずつ配合して六十四卦を生ずる。
け【怪/恠】
1 あやしいこと。不思議なこと。怪異。「かやうの—ども、未然に凶を示しけれども」〈太平記・二〇〉 2 もののけ。たたり。「この男も生頭痛(なまかしらいた)くなりて、女は喜びつれどもそれが—のする...
け【罫】
「けい(罫)」に同じ。「四巻経書き奉るべき紙経師に打ちつがせ—かけさせて」〈宇治拾遺・八〉
け【来】
動詞「く(来)」の連用形「き」の上代東国方言。「水鳥の発(た)ちの急ぎに父母に物言(は)ずけにて今ぞ悔しき」〈万・四三三七〉