け【故】
原因、理由を表す語。ゆえ。ため。「泣く泣くよばひ給ふ事、千度ばかり申し給ふ—にやあらむ、やうやう雷鳴止みぬ」〈竹取〉
け【日】
《上代語。「か(日)」と同語源という》二日以上にわたる日のこと。日々(ひび)。 →日(け)長し →朝に日(け)に「一日(ひとひ)こそ人も待ちよき長き—をかくのみ待たばありかつましじ」〈万・四八四〉
け【木】
木(き)。「松の—の並(な)みたる見れば家人(いはびと)の我を見送ると立たりしもころ」〈万・四三七五〉
け【来】
動詞「く(来)」の連用形「き」の上代東国方言。「水鳥の発(た)ちの急ぎに父母に物言(は)ずけにて今ぞ悔しき」〈万・四三三七〉
け【毛】
1 生物の体表に生えている糸状のもの。鞭毛(べんもう)・繊毛・刺毛・剛毛・羽毛なども含む。 ㋐哺乳類の皮膚に生じる表皮の変形器官。全身のほとんどを覆う、角質の構造物。 ㋑頭髪。髪の毛。「—を染め...
け【気】
[名] 1 そのものがもつ要素や傾向。また、それが感じられる状態・気配。「火の—」「血の—」「泣き上戸の—がある」 2 そのものから発して、その存在を感じとらせるもの。気体状のもの。におい。味...
け【気/希/稀】
〈気〉⇒き 〈希〉⇒き 〈稀〉⇒き
け【消】
動詞「く(消)」の未然・連用形。→く(消)
け【異】
[形動ナリ] 1 普通と違っているさま。異常なさま。「衣手(ころもで)葦毛(あしげ)の馬のいなく声心あれかも常ゆ—に鳴く」〈万・三三二八〉 2 まさっているさま。格別であるさま。→異(け)な「十...
け【笥】
1 食物を盛る器。「家にあれば—に盛る飯(いひ)を草枕旅にしあれば椎(しひ)の葉に盛る」〈万・一四二〉 2 物を入れる器。「碁石の—に入るる音」〈枕・二〇一〉