にゅう‐ばい【入梅】
雑節の一。太陽の黄経が80度に達した日で、6月11日ごろ。気象では梅雨に入る日をさし、地域や年により異なる。つゆいり。《季 夏》「—や墓さむげなる竹のつゆ/芭蕉」⇔出梅。
ぬえこ‐どり【鵼子鳥】
[名]トラツグミの別名。 [枕]が悲しげな声で鳴くところから、「うら嘆(な)く」に掛かる。「—うらなけ居れば」〈万・五〉
にげ‐な・い【似気無い】
[形][文]にげな・し[ク]ふさわしくない。似つかわしくない。「老人(としより)に—・い悪戯々々した顔つき」〈里見弴・安城家の兄弟〉
に・げる【逃げる】
[動ガ下一][文]に・ぐ[ガ下二] 1 捕まらないように、追って来るものの力の及ばない所に身を置く。「犯人は盗難車で—・げたらしい」「一目散に—・げる」 2 自由のきかない所や危険から抜け出して...
にくげ‐ごと【憎げ言】
憎らしげな言葉。憎まれ口。「例の—し給ふめり」〈能因本枕・二七〉
のうし‐すがた【直衣姿】
直衣をつけた姿。「なまめかしきもの。細やかに清げなる君たちの—」〈枕・八九〉
なわ‐たらし【縄誑し】
縛った縄をはずして逃げること。また、そのさまを演じる曲芸。「古狐で—をしたげな」〈和泉流狂・狐塚〉
なら◦ない
[連語]《動詞「な(成)る」の未然形+打消しの助動詞「ない」》 1 (「てならない」の形で)その事について抑えようのない気持ちを表す。「話の続きが気になって—◦ない」「おかしくて—◦ない」 2 ...
なわ‐とり【縄取り】
《「なわどり」とも》罪人を縛った縄の端を持って、逃げないように警護すること。また、その役。「大納言殿、—にひかへられて、中門へ出で給ふ」〈太平記・一三〉
にぎわわ・し【賑ははし】
[形シク] 1 富み栄えている。「かく—・しきところにならひて」〈大和・一四九〉 2 明るく陽気である。賑やかである。「—・しう愛敬づき、をかしげなるを」〈源・空蝉〉