こころ‐ならい【心習ひ】
心についた習慣。性癖。「変はらぬ—に、人の御心の内もたどり知らずながら」〈源・蓬生〉
こころ‐なら◦ず【心ならず】
[連語] 1 自分の本心ではないのだが。不本意ながら。「—◦ず大役を引き受けるはめになった」 2 思いどおりにならない。「はかなさを恨みもはてじ桜花うき世はたれも—◦ねば」〈千載・雑中〉 3 気...
こころならず‐も【心ならずも】
[連語]「心ならず1」に同じ。「懇願されて—参加することになった」
心(こころ)に穴(あな)が空(あ)いたよう
「胸に穴が空いたよう」に同じ。
心(こころ)に余(あま)・る
自分の考えではどうにも処理できない。思案に余る。「—・る問題をかかえる」
心(こころ)に入(い)・る
(「入る」が四段活用の場合) 1 心に深くしみる。「何故(なにゆゑ)か思はずあらむ紐(ひも)の緒の—・りて恋しきものを」〈万・二九七七〉 2 気に入る。心にかなう。「なのめならず—・りて思ひい...
心(こころ)に鬼(おに)を作(つく)・る
1 恐怖のあまり無用な想像をする。「—・りて、左右なく近づかず」〈古活字本保元・下〉 2 やましいことがあって悩む。「隠れみのうき名を隠すかたもなし—・る身なれど」〈新撰六帖・五〉
心(こころ)に掛(か)か・る
1 ある事柄が心から離れないでいる。気に掛かる。「留守中は子供のことが常に—・っている」 2 人の厚意にすがる。「ただかばかりの御—・りてなむ多くの人々年を経ける」〈源・初音〉
心(こころ)に垣(かき)をせよ
油断をしないで用心せよ。用心を怠ることのないようにといういましめ。
心(こころ)に掛(か)・ける
1 心にとどめる。念頭におく。「いつも—・けていただき感謝しています」 2 目をかける。懸想(けそう)する。「天武の—・けさせ給へば、清み原にめされて」〈胆大小心録〉 3 心にまかせる。思いのま...