こころ‐やまし・い【心疚しい/心疾しい】
[形][文]こころやま・し[シク] 1 良心がとがめるさま。うしろめたい。「言われてみれば、十分に—・いものがあった」〈康成・雪国〉 2 心が穏やかでない。いらだたしい。不愉快だ。「さうざうしく...
心(こころ)病(や)・む
1 思い悩む。苦にする。「人知れぬわが通ひ路の…と詠めりければ、いといたう—・みけり」〈伊勢・五〉 2 怒る。恨む。〈名義抄〉
こころ‐やり【心遣り】
ふさいだ気持ちを晴らすこと。憂さ晴らし。「発病後は…俳諧や将棋の本なぞをあけて、朝夕の—としている」〈藤村・夜明け前〉
こころやり‐どころ【心遣り所】
心を慰める所。気晴らしをする所。「いかならむ仏の国にかは、かやうの折ふしの—を求めむと見えたり」〈源・匂宮〉
こころ‐ゆかし【心行かし】
心が晴れるようにすること。気晴らし。心ゆかせ。「此油画を見るのが一個(ひとつ)の—に思われて」〈紅葉・多情多恨〉
こころ‐ゆか・し【心床し/心懐し】
[形シク]なんとなく心が引かれる。奥ゆかしい。「いかなる人やらん、—・し」〈浄・川中島〉
こころ‐ゆき【心行き】
1 心の向かい方。心の持ち方。 2 満足して気が晴れること。「思ふ事なく—増して」〈狭衣・一〉 3 俳諧で、貞門の物付けに対し、前句全体の意味によって付ける、談林派の作法。
こころ‐ゆ・く【心行く】
[動カ五(四)]思い残すことがないほど十分に満足する。気がすむ。現在では、多く「こころゆくばかり」「こころゆくまで」の形で用いられる。
こころゆく‐ばかり【心行く許り】
[副]「心行く迄(まで)」に同じ。「休日を—楽しむ」
こころゆく‐まで【心行く迄】
[副]十分満足するまで。思う存分。心ゆくばかり。「—本を読む」