こと‐さえく【言喧く】
[枕]外国人が意味の通じない言葉をしゃべる意から、「韓(から)」「百済(くだら)」にかかる。ことさやぐ。「—辛(から)の崎なる」〈万・一三五〉 「—百済の原ゆ」〈万・一九九〉
こと‐さきく【事幸く】
[副]無事で。平安に。しあわせに。「—、ま幸(さき)くませと」〈万・三二五三〉 [補説]一説に、「言(こと)幸く」で、言霊(ことだま)の力によって無事であるように、の意とも。
こと‐さ・む【事醒む】
[動マ下二]興ざめがする。「御鞠(まり)も—・めて入らせ給ひぬ」〈著聞集・八〉
こと‐さやぐ【言喧ぐ】
[枕]《「ことさえく」の音変化》「から」にかかる。→言喧(ことさえ)く「—唐人(からひと)なれば」〈謡・白楽天〉
こと‐さら【殊更】
[名・形動] 1 考えがあってわざとすること。また、そのさま。故意。「—な仕打ち」「—につらく当たる」 2 格別なさま。「衆議判の時、よろしき由沙汰ありて、後にも—に感じ仰せ下されける由」〈徒...
ことさら・ぶ【殊更ぶ】
[動バ上二]わざとらしく見える。「さま—・び、心化粧したるなむ」〈源・葵〉
ことさら‐め・く【殊更めく】
[動カ五(四)]わざとらしく見える。わざとらしくなる。「あまりほめるのも、—・いてかえっておかしい」
事(こと)去(さ)・る
事が過ぎ去る。過去のものになる。「時移り—・り、楽しび、悲しび行きかひて」〈徒然・二五〉