ことば‐の‐その【言葉の園】
言葉の数が豊かなことを庭園の草木の多いのにたとえた語。詩苑(しえん)。「—に遊び、筆の海を汲みても」〈新古今・仮名序〉
ことばのたまのお【詞の玉緒】
江戸中期の語学書。7巻。本居宣長(もとおりのりなが)著。安永8年(1779)成立。「てにをは紐鏡(ひもかがみ)」の解説書。
ことばのたまはし【詞玉橋】
江戸後期の語学書。2巻。富樫広蔭(とがしひろかげ)著。文政9年(1826)成立。品詞を言・詞・辞の3種類に大別し、活用・係り結びを説明したもの。
ことば‐の‐つゆ【言葉の露】
1 言葉の美しいこと、また、はかないことを露にたとえていう語。「—のたまづさの、心の花も色添ひて」〈謡・井筒〉 2 重陽の節句に作られた詩歌を、菊の露にちなんで露にたとえた語。「九重のとのへも匂...
ことばのないこいうた【言葉のない恋歌】
《原題、(フランス)Romances sans Paroles》ベルレーヌの詩集。1874年刊行。4部構成で21編の詩からなる。題名はメンデルスゾーンによる同名のピアノ曲集にちなむ。堀口大学の訳...
ことばのないせかい【言葉のない世界】
田村隆一の第2詩集。昭和37年(1962)刊行。翌昭和38年(1963)、第6回高村光太郎賞受賞。
ことば‐の‐はし【言葉の端】
話の中のちょっとした言葉。言葉じり。「—から大体のようすは推察できる」
ことば‐の‐はな【言葉の花】
1 美しい言葉。華やかに飾った言葉。「なほざりの—のあらましを待つとせし間に春も暮れぬる」〈風雅・雑上〉 2 和歌。「家々のもてあそびものとして、—残れる木のもともかたく」〈新古今・仮名序〉
ことば‐の‐はやし【言葉の林】
言葉の数が多いことを林にたとえた語。詞林。「—も老木になりて、花の思ひも忘れにけり」〈栄花・駒競べの行幸〉
ことば‐の‐はり【言葉の針】
言葉の中にこめられた悪意や敵意。「仁者を貶(さみ)する—」〈浄・浦島年代記〉